"Come on ! Let's all CELEBRATE !"
2005年 03月 23日
自分がこの曲を知ったのは、何とドラマの中でのシーンだった。80年代のアメリカのテレビ・シリーズ、「白バイ野郎ジョン&パンチ」の中で、パンチ役のErik Estradaが一仕事を終えたパーティーのシーンでこの曲を歌ったいた。
その頃は、まだこの曲が、KOOL & THE GANGのオリジナル曲だとは知らず、ドラマのオリジナル・サウンド・トラックかと思っていた。
80年代のディスコ・サウンドというと、前半と後半ではかなり異なると思う。80年代後半になってくるとユーロビートが主流だったように思える。一方で80年代前半はベースラインがかなりファンキーなサウンドが多かったように思える。
さて、最近鑑賞している、このDVD。彼らが2001年にシカゴの"HOUSE OF BLUES"で披露したステージが収録されている。KOOL & THE GANGの結成は60年代半ばで、実に長いキャリアを持っている。ディスコ・ミュージックで数多くのヒットを飛ばしている彼らだけれども、彼らの原点はジャズにあって、初期の作品ではジャズ・ファンクとして、かなり渋い作品を世に送り出していた。
このDVDの後半ではディスコ調の曲で会場を盛り上げているけれども、"Jungle Boogie"や、Kool & The Gang"と言った、懐かしい曲も披露している。それにオリジナル・メンバーは少ないけれども、サポート・メンバーが実に多く参加している。
軽快でポップで、非常にさらりと聴きやすい彼らのサウンドだけれども、ヘッドホンでもどの楽器が一番前面に出てきているかは、いま一つ分からなかった。でも一番強烈だったのは、やはりホーン・セクションだったかな?最低でも3管。アルト・サックス、トロンボーンにトランペット。曲によっては、更にコーラス・メンバー3人がトランペットを吹いていた。
メンバーいわく、彼らがここまで活動を続けてこられたのも、「時代に逆らわず、流れに乗ってきたから成功できた」と言っている。アルバムがヒットしない時代もあり、「クリエイティブでなく、ヒットする曲を!」と要求されていた辛い時代もあったそう。そんな時に彼らをサポートしたのが、作曲家であり、アレンジャーのEumir Deodartだった。
"CELEBRATION"も最初に着手した段階では、大編成のオーケストラ風の仕上がりになったのだけれども、Deodartが「やっぱり違う!」と言って、完全に作り直して、あのパーティソング、(今の)"CELEBRATION"が誕生したのだと。
それともう一人、忘れてはならない人物…。同時期に活動していたEarth, Wind & Fireや、CommodorsにPhilip Baileyや、Lionel Richieがいたように、Kool & The Gangに迎えられたボーカリストは、James "JT" Tailorだった。
彼を迎えてから、Lovers Onlyとでも呼べる、"Joanna"や"Cherish"と言った甘い曲も誕生している。
Kool & The GangのDVDはもう一枚持っていて、あと、NHK-BSで放送された、ライブ映像も何度も鑑賞したけれども、今回紹介しているシカゴ公演のDVDもかなりお薦め。
ディスコ・サウンドだけでなく、初期のファンク・バンドとしての彼らの実力の高さと、キャリアの長さが実によく伝わってくるパフォーマンスなのだけれど…。
彼らがヒット路線でなく、クリエイティブ路線で楽曲を作っていった方が、作品としてはもっとレベルの高いものが出来ていたような気がする。何故ならジャズからベースを始めたリーダーのRobert "KOOL" Bellはもっとベースのテクニックを披露できるはずだから…。
さて、エキサイト・ブログ仲間の"MUSIC8089"さんのサイトで、「ディスコで聴きたい曲、人気投票」をやっています。
私はもちろん、
・Celebration / Kool & The Gang (1980年)
・Cherish / Kool & The Gang (1984年)
で、エントリーします。
皆さんも是非参加して下さい。