音楽にまつわるあれこれ


by august_moon
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夏から夏まで

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雨続きの梅雨の季節の合間を縫って、一瞬夏の到来を思わせてくれた今日、ふと思い出した楽曲があった。夏も解禁まじか、そろそろ「夏」の歌でも聴こうかと思っていた矢先に、自分が参加している小田和正ファンクラブから会報が届き、小田さんの近況をうかがい知ることがあった。

ふと思えば毎日携帯しているiPodの中には小田さんの曲が入っていなかった。ただ、オフコースのベスト盤が2枚分入っているのだけれど、その中のプレイリストをのぞいていたら見つけたこの楽曲、「夏から夏まで」。

この曲はオフコースの通算30枚目のシングルで1985年9月に発売された。自分も高校生時代にアナログ盤で所有していた。オフコースの数ある楽曲でもかなりロック色の強い曲で、今あるダンスミュージックのバスドラム4分打ちよりもさらに強力なスネアドラムの4分打ちがとても印象的で心地よい。

この楽曲が生まれた背景は、小田さんいわく、いつだったか定かではないけれど、ステージをやりながら、もう一曲ノレる曲があってもいいのではないかと提案したところから始まって、「リズムがあって新しい曲」をテーマに、小田さんと松尾さんがそれぞれA面とB面に「夏から夏まで」と、「ぜんまいじかけの嘘」を書き下ろしたのだった。オリジナルアルバムには収録されなかったが、ベストアルバム「It's All Right Off Course Selection III 1984-1987」に収録されている。オリコンでの週間最高順位は9位だった。


「夏から夏まで」
アーティスト:オフコース
作詞:小田和正
作曲:小田和正

夏から夏まで 愛は駆けめぐり
甘い涙を 残して消えた

ため息つかないで 僕を責めないで
愛はうらはら ふたりを遠ざける

あれだけ燃えてた 愛を悔やまないで
騙されては流す 涙も愛のうち

夏から夏まで 愛は駆けめぐり
甘い涙を 残して消えた

傷ついた心 裏切り続けて
また気がつけば 君の愛の前に居る

君がつぶやいた 「もう、ダメかな……」
その時ふたりの中を 風が吹きぬけた

夏から夏まで 愛は駆けめぐり
甘い涙を 残して消えた

夏から夏まで 君はこの腕の中
明日になれば 愛はまた繰り返す

時は気まゝにゆくよ また心が傷む
いっそこのまゝ Woo--

夏から夏まで 愛は駆けめぐり
甘い涙を 残して消えた
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# by august_moon | 2009-07-04 20:28 | 邦楽

Roland JUNO-G Version 2

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先日久しぶりに楽器店に寄った際に、何台か新製品をチェックしてはカタログを数冊集めて帰ってきたのだけれども、どれもこれも価格が高くて、もう絶対に手に入れることはないだろうなと思い、部屋の床にカタログを投げ出していたのだけれども、ふとしたきっかけで再びカタログを眺めてみたら、なんと、あのJUNO-Gにサンプリング機能がついたVersion 2が発売になっていることを知った。

Rolandのメインストリーム商品としてはFantom-Gだろうと思っていたから、その下位機種のJUNO-Gや最近新発売になったJUNO-Di(高校生向き?)には、正直あまり興味がなかった。まぁ、でも、以前楽器店で試奏した限りでは、76鍵盤のJUNO STAGEだけは、重りつき鍵盤で、タッチレスポンスが良かったのだけれど、良くも悪くも76鍵盤というのは、61鍵盤標準の中にあっては、少々サイズが大きすぎた感があった。

しかしここにきてJUNO-Gにサンプリング機能がついたと知って、興味津々に。自分は数台シンセを所有しているけれども、以前所有していたAKAIのCD-3000XLは液晶画面が駄目になって、大して使わないうちにジャンク処分してしまった。それで最近、またサンプラーが欲しいなぁ、と思いながら、中古製品とかチェックしていたのだけれど、ここにきてJUNO-G Version 2の存在を知り…。

液晶画面も大きいし、音色も1,000以上あるし、音色エディットも簡単にできて、外部入力からサンプリングやオーディオ録音もできるし、さらに音源拡張ボードのSRXシリーズも使えるとあって、かなり魅力を感じている。

また時間のある時に楽器店に足を運んで音色や操作感をチェックしてみようかな?


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# by august_moon | 2009-07-02 06:24 | 楽器
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月末なので、自分が毎日持ち歩いているiPodに入れてある楽曲の、最近のプレイリストトップリストをここに公開したいと思う。

1. New World Song / STARDUST REVUE
2. 恋バス / 矢井田瞳
3. If She Would Have Been Faithful / Chicago
4. Seventies / MAX
5. あの夏へと / MAX
6. Love is Coming Back / 飯島真理
7. Bad Boy / Eugene
8. GET MY LOVE / MAX
9. Will You Still Love Me? / Chicago
10. Older Girl / 1986オメガトライブ

注目されるべきは日本のガールズユニットMAXかな?最近昔のベスト盤を借りてきて、インストールしたばかりもので、かなりヘビーローテーションしているよう。あとは洋楽のChicagoが2曲入っている。それとまだ上位にランキングしているのは、矢井田瞳の2008年のクリスマス・シングルの「恋バス」。もう一曲は入れたばかりのアルバムから1986オメガトライブの"Older Girl"だね。

2. 恋バス / 矢井田瞳


3. If She Would Have Been Faithful / Chicago


5. あの夏へと / MAX


7. Bad Boy / Eugene

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# by august_moon | 2009-06-30 22:49 | エピソード
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【演奏曲目】
1. 緑の日々
2. 君住む街へ
3. 夏の日
4. LAST NIGHT
5. こころは気紛れ
6. 逢いたい
7. 時に愛は
8. 言葉に出来ない
9. きかせて
10. たそがれ
11. 夏の別れ
12. IT'S ALL RIGHT
13. She's so wonderful
14. 君が、嘘を、ついた
15. ぜんまいじかけの嘘
16. Tiny Pretty Girl
17. YES-YES-YES
18. 生まれ来る子供たちのために
(Tape) 君住む街へ
 ~アンコール1~
19. YES-NO
 ~アンコール2~
20. 眠れぬ夜
21. 愛を止めないで
22. いつもいつも

 自分にとって、最初で最後のオフコースのコンサート。オフコースが活動休止から復帰してからファンになった自分だが、彼らは今度こそ20年というその歴史に幕を閉じた。会場は東京ドーム球場。自分の座席は最後列だった。ステージの横には大型スクリーンが用意され、メンバーの歌う姿がアップで終始映し出された。

 小田さんの強いこだわりなのだろうか?ステージセットは白をベースに実にシンプル。そのシンプルさは「1982年6月30日 武道館コンサート」のビデオ、「OFF COURSE TOUR 1987 as close as possible」のライブビデオと変わらない。

 サポート・キーボーディストとして、神本宗幸氏を迎え、彼はRoland Super JX、YAMAHA DX7を中心に演奏。一方、小田さんはマスター・キーボードのYAMAHA KX88を使用し、主に、DX系のエレクトリック・ピアノのパートを担当。

 解散の理由や、今後についてのMCは一切なかった。全く解散を意識させないで淡々とコンサートが進行したのが印象深かった。1982年の武道館コンサートでは、感極まって「言葉にできない」の途中で、涙をこらえ、歌えなくなったが、今回はそんなことはなかった。

 むしろ途中のMCでは会場である東京ドームについて語っていた。音が反響してしまうことを批難し、また「同じ値段のチケットで後ろの列の人は、こんなにステージまで遠くて、不公平だと思っているんじゃないか?」というようなMCだった。会場は笑いに包まれた。素顔の小田さんだった。

 コンサートも終盤に差し掛かると、アップテンポな曲で一気に駆け抜けた。

 最高の歌と演奏だったが、自分も含め、ファンの期待と予想に反して、名曲である「さよなら」は最後まで歌われることはなかった・・・。音楽活動を止める訳ではないためか、ファンへのお別れのメッセージもなかった。
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# by august_moon | 2009-06-30 04:43 | エピソード
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【演奏曲目】
1. LAZY AFTERNOON
2. SNOW QUEEN(カバー曲)
3. Growin'
4. 夏の女王
5. The Warmth Of The Sun(カバー曲)
6. 紙飛行機の夢
7. この手をとって
8. Hello again
9. Close To You(カバー曲)
10. Tuesday Heartbreak(カバー曲)
11. 2 o'clock samba
12. Sing A Song For You
13. 週末の天使
14. Danger Lady
15. 君のキャトル・ヴァン・ディス
 ~アンコール~
16. Love Space(カバー曲)
17. Brand-New Wind
18. You And I

 今年に入って、4月、5月、6月と3回も立て続けに企画実行された、今回のライブはその名もずばり、"esq Lunchtime Live"。午前11時半からのスタートという、esq初の試み!普段夜は家を空けられないと、いつもお嘆きの主婦層(?)向けに企画されたライブだったのか?なのに何故か都合の付いてしまった自分はライブ一週間前に急遽チケットをゲッツ!チケットの価格も4,700円と、いつもより500円ほどお手頃な価格設定にされていた。

 2ヶ月ぶりのご無沙汰だった。今回も会場となったのは、恒例のライブ・レストラン、「南青山MANDALA」だった。今回は若干の当日券売りもあったようで、客入りの如何によっては、2度目はないかも?なんて思ったりもしたが、当日券も売れて、多分満席になったのではないだろうか?

 さて、なんと言っても微妙な時間のライブ。そうだ、お腹のすく時間なのだ。開演まで30分ほどあったので、1000円前後のメニューの中から、サンドイッチ・セットなどを頼むお客さんの姿も見受けられた。

 今回のライブは、これといってテーマがなかったので、どんな選曲になるかが気になるところだった。ちょうどニュー・アルバム"koo:kan"も発売になった直後だったので、その中から披露される曲もあるかな?などと期待に胸を膨らませていた。

 でも今回も小規模のライブ・ハウスとあって、機材もシンプルなセッティングだった。アコースティック・ピアノに、エレクトリック・ピアノ用のnordelectroのキーボード、そしてなにやら、アコーステック・ピアノの譜面立ての横に、ミニチュア鍵盤らしきものが・・・。

 そしていよいよ開演時間。楽屋から三谷さんの登場だ。今回のステージ衣装は、緑のTシャツに、白地にピンクと水色の柄のシャツをはおり、白のパンツ・ルックという、初夏を思わせるようなさわやかな衣装だった。

 ピアノの前に着席するかと思いきや、立ったままの姿勢で、ミニチュア・キーボードで弾き始めたかわいらしいフレーズは、"LAZY AFTERNOON"のイントロだった。それもCDそっくりのトイ・ピアノの音色で。そう来るかぁ。そうだな。お昼時のライブだものな・・・と、納得させられるオープニングだった。歌に入ってからはピアノの椅子に着席して、歌ってくれた。歌詞にも「♪ぜいたくな一日 It's Lazy Afternoon」と、あるように、確かにこの時間にライブを聴けた人たちは、優雅な時間を迎えられたことだろう。

 2曲目はCarol Kingの"Snow Queen"のカバー。

 軽やかなフィンガー・スナップでリズムを取って、弾き始めた3曲目は、マキシ・シングル"I love you song"のオープニング・チューンの"Growin'"だった。オリジナルより、テンポを落とした演奏だったけど、それでも曲のムードがあるのは、それだけ三谷さんの楽曲のメロディーがきれいなせいだと思った。

 4曲目の「夏の女王」を弾き終えてから最初のMC。

 「esq ランチタイム・ライブにようこそいらっしゃいました、esqの三谷泰弘です。え~っ、本当に午前中からライブをやってしまうというですね、初めての試みでございまして、私も若干緊張しつつもですね、なんか非常に外が明るいのもなかなかいいものだなと、思いますけどもね、平日のこんな昼のお時間にですね、こんなに集まって頂いて、本当にありがとうございます。実際にやるまではですね、どの程度お客さんが来て頂けるのか非常に心配だったんですけども、非常に沢山来て頂いて、本当に嬉しく思っております。え~っ、まっ、普段はですね、この平日の昼にライブが観られるような人も沢山いるであろうという予測のもとに、やって、今回初めてテストケースですね、やらせて頂いているわけですけどもね・・・元気いっぱい!この時間を皆さんとさわやかな気持ちで、すごい頭の方もさわやかになってしまいましてですね・・・」と、頭を撫でながら照れくさそうに話す三谷さん。そう、登場した時に衣装に目を奪われると同時に目が行ったのが、新しいショートカットのヘア・スタイルだったのだ。どうやら行きつけの美容院の担当の美容師さんが、めでたく独立をして、新しい担当者がついたのだけれど、今ひとつコミュニケーションがとりきれていなくて、思い通りの髪形にならなくて、三谷さんとしても不満が残っている・・・ということで、会場の皆に笑われていた。

 MC明けの一曲目もカバー曲で、The Beach Boysの"The Warmth Of The Sun"を披露。

 続いて6曲目は懐かしい一曲、「紙飛行機の夢」。晴天で暖かな一日だったので、そんな日にはうってつけの曲だと思った。間奏にはまたトイ・ピアノの音色が登場。

 そして待ってましたとばかりに披露されたのは、ニュー・アルバムからの一曲、「この手をとって」。エレクトリック・ピアノの音色一本なので、シンプルなアレンジではあるが、きっと制作中のデモ段階ではこんな感じだったんだろうなと思いながら、CDバージョンと聴き比べながら聴いていた。

 8曲目は旧友たちとの再会を歌った、"Hello again"。なんか曲調が、三谷さんの好きなTodd Rundgrenに似ているなと思ったりもした。(Todd Rundgrenの曲には、"Hello, It's Me"なんてあったし・・・歌詞を読み比べてみると、アンサー・ソングなのかとも思えてくる。ちなみに"Hello, It's Meは男女の再会を歌っているが)。

 ここで2回目のMC。三谷さんは1981年のデビューなので、今年でアーティスト活動23年目に突入したということで、今まで色々と忘れられない仕事をしてきた、ということで、そんな思い出話をしてくれた。

 中でも忘れられないのが、デビューした年に行った、某アパレル・メーカーのファッション・ショーのバック演奏で、イメージ的にはそんな悪いものではないだろうと思っていたものの、実際には、デパートの婦人服売り場とか、渋谷109(百貨店)の前のオープン・スペースで実際のショーと演奏を行ったらしいのだ。そして、バックの演奏といいつつも、まだ20代前半で若かったこともあり、自分たちの演奏もやらせて欲しいということで、ショーに合わせて「シュガーはお年頃」をやることに決めたのだが、モデルさんたちが、いつ出終わるか分からないので、「サビを繰り返そう!」と決めたはいいものの、ご存知のとおり、高音のメロディーで、「(終わりが)まだかなぁ、まだかなぁ」と思いながら、(気持ち的には)100回ぐらい歌っていたという苦労話を聞かせてくれた。

 また忘れられないのは、モデルさんの実態を知ってしまったことで、自分たちは朝の7時ぐらいからデパートの通用口から入り、機材のセッティングやら、リハーサルを行うのだけれど、モデルさんたちは、リハーサルなどせず、3時間ぐらいメークに没頭していたらしい。そしていざ、本番が始まってみたら、「えっ!あんな人いたっけ?うそっ!さっきのあの人が・・・あれになるわけ?」と、20代の若き日々に世の中の現実を知ってしまった、という笑い話も聞かせてくれた。
  
 それともう一つ聞かせてくれた話は、テレビ東京の子供向け長寿番組、「おはようスタジオ」に、プロモーションで出演したときの話で、冬の早朝5時半、真っ暗な中集合させられたことや、番組の企画で、急遽野球のユニフォームを上下着せられて、でも靴だけは革靴のままで、ワンカットだけ撮ったら、そのままスタジオに駆け込んで、野球帽もかぶったまま「銀座ネオン・パラダイス」を歌ったという、「痛恨の出来事」だったと、三谷さんは当時を振り返っていた。

 笑いが一段楽したところで、Bart Bacharach(バート・バカラック)が書いた名曲の一つ、Carpentersの"Close To You"を披露してくれた。

 続いて10曲目はStevie Wonderのカバー曲で、"Tuesday Heartbreak"を演奏してくれた。この曲がとても新鮮に聴こえたのは、三谷さんの愛機nordelectroのキーボードで、クラヴィネットの音色で、ファンキーな演奏を披露してくれたことだ。(エレクトリック・ピアノの音色も、好みに合わせて、今回は音色切り替えしている姿も見受けられた)。

 11曲目は三谷さん自身非常に愛着のあるという、"2 o'clock samba"を披露してくれた。間奏ではお得意の、「口トランペット」で、ミュート・トランペットを再現していた。

 12曲目は「♪どこよりも 大切な場所」と、自分の故郷を歌詞に綴った曲、"Sing A Song For You"だが、「♪Sing This World In A Song」の部分を、「♪Sing Tokyo In A Song」とか、「♪Sing My Hometown In A Song」と、歌詞を変えて歌った、アルバム「Episode Vol.3」のバージョンで歌ってくれた。

 ここで、告知を兼ねたMCが入った。最近は他のアーティストのお手伝いをしていて、中西圭三のアカペラ・アレンジなんかも手がけているらしい。また今年の"koo:kan"ライブの予定は未定だけれども、また追って、発表してくれるとのことだった。それに、今回のようなお昼のライブもやってみたいという意気込みはあるとのことだった。

 MCが終わってから、ライブはいよいよ佳境に入った。やっぱりこの曲ははずせないということで、「週末の天使」を演奏。

 14曲目の"Danger Lady"は聴き応えも、見応えもあった。最初はアコースティック・ピアノで演奏していたと思っていたら、間奏からはnordelectroのキーボードに向かい、オルガンのバッキングも披露してくれた。そしてまたピアノに戻るという神業を披露。

 15曲目の「君のキャトル・ヴァン・ディス」も聴き応え十分。洋楽を3曲も挟んでメドレー調に。(曲間に挟まれたのは、Hall & Oatesの"Kiss On My List"、Huey Lewis & the Newsの"Power of Love"、Billy Joelの"Uptown Girl"だった)。

 力一杯歌い、演奏した後は、「どうもありがとう!」と一言残して、一度はステージを後にする三谷さん。でもすぐにアンコールに応えにステージに戻ってきた。「どうもありがとうございました。本当に今日はランチタイムということでございましてですね、もうそればっかりですけども、なんか普段以上に頑張ってしまいました。なんかやっぱり、この時間だと余力があってですね・・・結構「りき」入っちゃったりしましたけどね、非常に楽しく過ごさせて頂きました」とコメントした。

 ここからは恒例のリクエスト・タイム。今回は案外すんなりとリクエストが採用された。「これ難しいなぁ、順番が。とりあえずこれから行きましょうか」と、言って力強く演奏しだしたのは、山下達郎のカバー曲、"Love Space"。リクエストがあがったときには、「さらに盛り上げようということですね?」なんてお客さんに突っ込んでいた。

 17曲目の"Brand-New Wind"が聴けたのには、感動した。自分がリクエストするならこの曲にしようと決めていたからだ。思い返せば、自分が初めて、esqのライブに行ったときのオープニングの曲がこの曲だったので、思い出深く、もう一度聴いてみたいと思っていたのだ。歌詞も時代に合わせて、「♪カセットの~」は「♪CDの~」に歌い変えられていた。

 そして最後はしっとりと"You And I"を演奏。前回ライブに来たときもリクエストにあがって、聴けないときは聴けないけど、聴けるときは何度も聴けるものだなぁと、ニュー・シングルのカップリングとあってか、やはり人気の高い一曲だと思った。

 「本当に今日はどうもありがとう」と、最後の挨拶をして、三谷さんはステージを降りて行った。

 今回のライブでは、ニュー・アルバムからの曲がもっと聴けるかなと期待していた点が、残念だった。それにまだツアーの告知もなかったし。まあツアーの内容も濃いものにしようと、構想を練っているのだと思って、期待して待つことにする。

 また今回は時間的制約からか、いつもより30分ほど短い2時間ほどのステージだった。曲数にしたら、5曲ぐらい少な目といった感じだった。できれば、カバー曲をもう少し減らして、オリジナル曲をもう少し聴きたかったところだ。

 それと、今後今回のようなランチタイム・ライブに行く人にアドバイスしたいのは、昼食をとるタイミングだ。ライブが終わった、午後1時半(2時頃)というのは、飲食店のランチタイムも終わってしまうのだ。ライブ後に食べるところを探すのに苦労したので、開演前に、会場で何かオーダーするのも良いかもしれないと思った。ランチタイム・ライブなので、食しながら、お酒を飲みながらのライブ鑑賞も悪くはないのではないかと思った。
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# by august_moon | 2009-06-30 04:31 | エピソード
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【演奏曲目】
1. コバルト色の午後
2. "I love you" song
3. Make It With You(カバー曲)
4. Bad, Bad Boys
5. I Only Have Eyes For You(カバー曲)
6. 恋人・じゃ・ない
7. もう一度愛せたら
8. Tiny Dancer(カバー曲)
9. 微睡み -Dream land-
10. Monologue
11. 想い出にかわるまで
12. Ready To Love Again
13. Breaking Up Is Hard To Do(カバー曲)
14. You Are The Sunshine Of My Life(カバー曲)
15. This is love
16. Dreaming Again
17. Melody
18. Cruising Night ~ I Saw The Light ~ Cruising Night
19. All I Do
 ~アンコール~
20. Sunday Morning
21. You And I
22. 夜間飛行

 通算10枚目のニュー・アルバムのリリースを前に、急遽公演の決まった今回のシークレット・ライブ第一弾は、大人の街、南青山の通称「青山246」(国道246、青山通り)からちょっと横道に入ったところにある、粋でお洒落なライブ・レストラン、「南青山MANDALA」が会場に選ばれた。

 ちょうど2年程前にも、シークレット・ライブでこの会場を訪れたが、三谷さん自身、シークレット・ライブをやる時は、この会場をよく利用している。今回のライブのテーマは、「久しぶりの歌」。しばらくライブでは演奏されていない貴重な曲が聴けるというものだった。会場の客席数は120席と、かなり少なめだが、だからこそシークレットな訳で、チケットは完売で、選ばれた幸運な人のみが楽しめたライブだったと思う。

 さて、ライブ会場は画像のような感じだった。画像にあるドラムセットは(当然)撤去されていたが、ステージ正面に向かって、三谷さん愛用のキーボード、nord electroが配置され、横向きにグランド・ピアノが配置されていたステージだった。

 会場入りすると、まずはドリンクの引換券をもらって、バー・カウンターで好きなドリンク(含む:酒類)を受け取り、座席へと案内された。特等席はもちろん、ステージ正面のテーブル席だけれども、割と横幅のある会場で、上手から三谷さんの歌っている表情を楽しみたいというファンもいれば、下手の座席を選んで、ピアノを演奏する手元を見たいというファンもいる。(と、言いつつも、自分の入場整理券番号が74番だったので、ステージ正面の最後列となってしまったが)。

 さて、開演時間を迎えて、三谷さんが登場。ステージまで距離があったのと、照明の感じではっきりは分からなかったが、水色の上着に、柄のシャツ、白のパンツという、春を感じさせるステージ衣装だった。

 ピアノに向かい1曲目が始まった。かわいらしいイントロで始まった曲は、「コバルト色の午後」。しかしせっかくその曲の世界に観客を引き込もうというのに、バー・カウンターでグラスを落として割る音が・・・。

 2曲目は正面のキーボードに移動して、ローズ・ピアノの音色で、"I love you song"を、ちょっとテンポを落としたバージョンで披露してくれた。

 3曲目は以外にも洋楽のカバー曲。1970年にBreadというグループが1位をとった、"Make It With You"(邦題:二人の架け橋)。愛の始まりを唄ったこの曲は、とてもさわやかで心地いいものだった。

 続いては、フィンガー・スナップと足踏みで、カウントとリズムをとっては、"Bad, Bad Boys"を元気にスタートさせた。

 ここで最初のMC。「ようこそ、いらっしゃいました。なんか、今日はいきなりお洒落なグラスでちょっと・・・お水を・・・」と、確かにお洒落なシャンパン・グラスでお水を一口飲む三谷さん。(いつもはペットボトルのミネラル・ウォーターだが)。そして今回のライブのテーマを説明してくれた。「Lost And Foundというのは、日本語に訳すと、遺失物取扱所でございまして、いわゆる駅とかによくある・・・Lost And Found...英語で言いますと、なかなかお洒落な言い方ですけども・・・」、(そうかぁ??)と思っていたら、急に"♪When my soul was in the lost and found...♪"とCarol King の名曲"You make me feel like a natural woman"からのフレーズを歌い出したかと思いきや、その言葉の意味を説明してくれた。三谷さん自身、この曲の歌詞で最初にその言葉を知ったらしい。

 次の曲の準備をしながら、「皆さんもあの適当に・・・くつろいで頂けると嬉しいかなと・・・」と、観客もそれぞれのドリンクを口にしながら、グラスの氷が「カラン」と響くのを聴いては、「あぁ、いい感じですよ。グラスの音とかね・・・あの、割れるとまずいですけど」と、一曲目のハプニングに触れては会場の笑いを取っていた。

 それから昨年10月から制作を始めて、まもなく発売になるニュー・アルバムの話をしてくれた。今回は、スケジュール的にタイトだったというよりも、精神状態を高めていくことにかなり大変だったとのことだが、かなり完成度が高く、製品となり次第、関係者よりも先に、ファンの皆に「産地直送で」まもなく発送してくれるとの告知をしてくれた。

 さて、ライブに戻って、再び洋楽のカバー曲から。"I Only Have Eyes For You"(邦題:瞳は君ゆえに)は1934年のジャズのスタンダード作品で、1959年にはThe Flamingos、そしてArt Garfunkleもカバーして一躍有名になり、「結婚式のファースト・ダンスにはこの曲を」というほどの、とてもロマンチックな曲を演奏してくれた。(※この曲は、esqの"I love you song"のマキシ・シングルのカップリングにもなっているので、CDをお持ちの方は是非)。

 7曲目はジャズのテイストがある、「もう一度愛せたら」。ブリッジでは、「口トランペット」とでもいうのか、口で、「♪プ、プ、プ~ッ♪」と、トランペットの口真似をして、ちょっとした小技を披露してくれた。

 2回目のMCを挟んで、8曲目はElton Johnのカバー曲、"Tiny Dancer"(邦題:可愛いダンサー)を演奏。三谷さんはやっぱりElton Johnが好きなんだ・・・という気がした。

 「微睡み -Dream land-」を演奏してから、3回目のMC。三谷さんの南青山の街の思い出話をしてくれた。やはりこの街は大人の街という印象があったらしく、なかなか足を踏み入れづらかったらしいのだけれども、スターダスト・レビューの事務所が当時、青山通り沿いにあって、それで青山デビューをしたらしいのだが、メンバー同士で、新参者でもここなら入れる、という京風ラーメンの店によく通っていて、厨房を出入りする、女性店員が「入りま~す!」と、独特のイントネーションでいう声が妙に耳に残るほどおかしかったようで、「また言うかなぁ?ああ、言った、言った、言った・・・」なんてメンバー同士で話していたそうだ。それにしても、その女性店員の口真似を鼻声で「ハイリミャ~ス」とふざけては、会場の笑いを取っていた。また、メンバー通いつけの喫茶店の話になり、店の外に、フォークが宙に浮いて、刻んだソーセージが入ったナポリタン・スパゲッティーが展示してあるような喫茶店で、煮詰まった濃いコーヒーを飲んでは、テーブル型のテレビゲーム「ゼビウス」(懐かしい・・・)を、根本さんが夢中になっていた話をしてくれた。ゲームにはまっていたのは根本さんだけれど、メンバーは皆でゲーム台を囲んでいて、台の横に書いてあった、キャラクター紹介の名前まで覚えてしまって、今でも敵の空母の名前が頭から離れないという話を聞かせてくれた。

 さて、ここからが自分にとっては一番楽しみだった時間が来た。80年代の、スターダスト・レビュー時代の曲のオンパレードだった。

 10曲目は、スターダスト・レビューのセカンド・アルバム(1982年)から"Monologue"を、nord electroで演奏。(演奏の前に、音色を試し弾きをしては、「こっちがいいかな・・・?」と、言っているところからすると、アコースティック・ピアノで演奏するか、キーボードで演奏するかは、曲の雰囲気に合わせて、ある意味適当にやっているような感じがした)。この曲を生で聴くのは初めてだったが、ジャパニーズ・AORという感じで、とても渋い曲で自分も好きな一曲だ。

 そのままマイナー調のアダルトな雰囲気を残しつつ、「想い出にかわるまで」へとつなげた。(この曲も自分自身バンドでコピーをした「想い出」深い曲だ)。間奏は「♪パらら、ドゥるる・・・♪」とスキャットで歌っていた。

 12曲目もなんとも懐かしいファースト・アルバム(1981年)からの一曲、"Ready To Love Again"を披露。曲の途中には、Minnie Ripertonの"Lovin' You"を間に挟んで歌ってくれた。

 MCでは、ファースト・アルバムに初めて自分のリード・ボーカルで収録した"Ready To Love Again"の話をしてくれたが、思い出すと、悲惨な出来で、今だったら簡単に歌える高い「A(ラ)」の音も、当時はギリギリで、必死で歌ったテイクが残っているとのことだった。

 13曲目はNeil Sedakaの1962年の曲、"Breaking Up Is Hard To Do"(邦題:悲しき慕情)。

 14曲目もカバー曲で、Stevie Wonderの1972年の曲、"You Are The Sunshine Of My Life"(邦題:サンシャイン)を披露。70年代を代表するメロー・ソウルの傑作だ。

 16曲目は、スターダスト・レビュー時代のアルバム、「SOLA」から"Dreaming Again"。英語詞はLinda Hennrickさんが担当していたが、彼女は、作詞家であり、訳詞家であり、歌手でもあるが、結構有名なアーティストと関わりがある人物だ。(イラクで戦争が起こっているまさに今だが、是非とも歌詞をチェックしてみて頂きたい。John Lennonの"Imagine"同様、世界平和を願った一曲だ)。

 ここで手短に、ゴールデン・ウィーク明けに行われる、シークレット・ライブ第二弾の告知を行ってから、そろそろフィナーレを予感させるMCをして、17曲目は元気に、"Melody"を演奏。

 「One, two, three, four...everybody clap your hands !」とノリノリにスタートしたのは、"Crusing Night"。そしてこれはもう常套手段だが、間奏へと行かずに、別の曲へとつなげてメドレー風にしてしまうのが、三谷さん流。曲間に挿入されたのは、三谷さんお気に入りのTodd Rundgrenの"I Saw The Light"。

 元気な曲が続いてライブが盛り上がると、ライブは終わりに向かっているわけで・・・。19曲目はパワフルに"All I Do"。

 「どうもありがとう!」と、一言だけ残して楽屋に戻るとは、まだまだライブは終わりでないわけで、皆はアンコールを期待していた。そして間もなく三谷さんがステージに戻ってきて、また一言・・・「ちょっと深爪をしてしまって・・・大丈夫です、大した事ないです」と。

 そしてアンコールは恒例のリクエスト・タイム。惜しくも不採用になってしまったリクエストは、"Perfect Timing"と"Hello again"、「素敵なたくらみ」、"Growin'"。("Perfect Timing"は自宅で練習して楽譜を置いて来てしまい、"Hello again"はちょっと難しいとのことで・・・)。

 しかしリクエストに応えるには、いつも歌詞を持ち歩いている、分厚いフォルダが必要。楽屋のスタッフに、フォルダを持ってきてもらうよう、お願いしたかと思いきや、「あっ、ここにありました、ごめんなさい!・・・ありましたよーっ・・・」と、ちょっとお茶目に謝っていた。

 アンコール1曲目は、"Sunday Morning"。スターダスト・レビュー時代のこの楽曲は、「Stay My Blue -君が恋しくて-」のカップリング、そしてesqの活動を始めてからは、"I love you song"のカップリングということで、「カップリング人生を送っている」なんて言っていた。

 続いてのアンコール2曲目は、間もなく発売予定のニュー・シングルのカップリングにもなっている、"You And I"ということで、リクエストされた方も、いち早く聴きたいということか、中々いいリクエストだと思った。

 そしていよいよ最後の曲となったのは、「夜間飛行」。もうライブのお決まりとなっているが、最後は「Let's sing it with me~♪」と言われ、皆で、「♪ラ~、ラ、ラ、ラ~ッ♪」の大合唱。後半になるにつれ、皆のコーラスをバックに、三谷さんがリードを取って、かけあいをするあたりは、まさにアーティストと会場を一体にする、最高に楽しい一時だった。

 esqのライブは出来る限り行っているし、CDもよく聴いているから、果たして本当に「久しぶりの歌」が聴けたかどうかは定かではないけれども、相変わらず心地よい時間であったことには変わりない。間もなくニュー・アルバムがリリースされるので、年内にはもう一度ぐらいツアーが行われるのを楽しみにしている。
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# by august_moon | 2009-06-30 04:25 | エピソード
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【演奏曲目】
1. 幸福の白いTシャツ
2. あなたに出遭えてよかった
3. 貝殻の破片
 -MC-
4. 哀しみは風に吹かれて
5. 君にしとけばよかったなんて
6. Moderato Heart
 -MC-
7. 夢について ~ハイネの日記
 -MC-
8. 朝のホームで
 -MC-
9. 部屋とYシャツと私2004
10. あなたのいた夏
 -MC-
11. きっとこの場所
12. Single is Best!?
13. マイ・セレナーデ
 ~アンコール~
14. YOU ARE MINE
15. 世界語のLove Song
 ~アンコール~
16. 駅のない遮断機

 ついに行ってきた。待望の平松愛理さんの復帰後初のツアー・コンサート。惜しくも4月21日の品川グローリア・チャペルで行われた復帰ライブには行けなかっただけに、その期待は大きかった。今回のツアーは東京、名古屋、大阪の3大都市のみだったものの、4年ぶりのアルバム『秋の虹』を引っさげて、2年半前の休業宣言ライブ以来の大々的なコンサート。平松愛理さんの「歌いたい。ファンのみんなに会いたかった」という強い思いを感じられたライブだった。

 今回の東京会場となったのは、恵比寿ガーデンプレイス内にある、「恵比寿ザ・カーデンホール」だった。雨の降る寒い夜だったにも関わらず、約600席の会場は、ほぼ満席となった。

 さてオープニング第1曲目となったのは、新譜からの新曲、「幸福の白いTシャツ」だった。アルバムでは6曲目に収録されているものの、オープニングでこの曲を披露したのは、この曲が平松さんにとって、「復帰に至るまでの心理的な気づき」になっている曲だからで、「幸せか不幸かは、自分の心が決めるもの」というテーマについて歌っていた。ツアー初日の名古屋公演では、この1曲目から泣いてしまったらしい。

 しっとり1曲目を歌い終えてから、元気に挨拶をして、ちょっと懐かしめの曲、「あなたに出逢えてよかった」をバックバンドの演奏とともに披露。

 3曲目には新曲の「貝殻の破片」を歌った。この曲はギターソロもフィーチャーされた力強いロック調の曲で、サウンド的に平松さんのアマチュア時代を個人的に思い出させる一曲だそうだ。

 ここで最初のMC。今回のライブ・ツアーは実に8年ぶりになるのだそうだが、2年半前に休業宣言をした時は、まったくいつ復帰するのかは決めていなかったそうなのだが、デビュー15周年目にあたる今年2004年に復帰しておかないと、20周年まで復帰しないような気がしたから、「復帰してみましたーっ(^_^;)」と語っていた。今回のアルバムでは「休業中に、気づいた事、感じたこと、分かったこと」を心の言葉にして歌詞にしたとのこと。
 そして伝えたいことは大きく分けて二つあって、一つ目は、「夢について」で、「夢は叶えるためだけのものではなくて、持ち続けることが大変で、それが大切なのだということ」と、二つ目は、「幸せについて」で、平松さん自身、夢を追って、プロ・ミュージシャンになって音楽業界に入ったものの、気がついたらいつの間にか、幸せを見失ってしまっていた自分に気づいたとのことで、これからは「自分なりの小さな花、幸せの花を咲かせて行けたらいいな」と決意を新たにしたそうだ。
 長いMCを一人でしゃべるのはやはり緊張するらしく、途中でファンの反応を伺うように、「皆さん元気ですかぁ!…私、緊張してるんですから…。お願いしますよ、ホントに…"^_^"」と、ファンに甘えるような口調で語りかける様子がとても可愛らしかった。

 それから次に歌う4曲目(「哀しみは風に吹かれて」)へとつながるMCをした。
 平松さんは休業中に随分と哀しい気持ちを感じたらしいのだが、そんな中でも新しい考え方に出合ったと話していた。今までは自分に勝つことだけが勝利だと思って自分と競うように生きてきたけれども、でもたまには哀しい気持ちや自分への無力感に漂うのも悪くないのではないか?そんな自分に負けてあげることにも価値があるのだと気づいたらしい。でもそれはけっして妥協でも、諦めでもなくて、本当の強さなのではないかと思った、と語ってくれた。

 今回のライブではやはりニュー・アルバムからのそれぞれの曲に対する思い入れが強く、メッセージを込めて制作されたものであるためか、MCはあまりフリートーク的なものよりも、生活や人生、思いに根ざしたもので、その楽曲が誕生した背景についてかなり語っていた気がした。

 7曲目に歌った「夢について ~ハイネの日記」は、部屋を掃除していて、偶然見つけた愛娘のハイネ(初一音)ちゃんの「夢」について書かれた純粋な詩に感動し、ついには娘さんから「頂いてしまった」とのことで、作詞は「平松愛理&ハイネ」となっている。大人になってみる「夢」というのは、目標であったり、理想であったり、こうあるべきものという形でくくられて解釈されることが多いけれど、子供にとっての「夢」は、純粋に寝ている間に見ている夢で、改めて「夢」という言葉の原点に立ち返れたようで、勇気付けられたのことで、平松愛理さんのメロディーに親子二人で作詞をして、旦那さんであるアレンジャーの清水信之さんがアレンジして、家族内で初共作をした作品になったとのことだった。
 そしてハイネちゃんのとても可愛らしいエピソードも話してくれて、平松愛理さんが、作詞に行き詰ってノートを閉じて、次に開けるときには新たにハイネちゃんが追加で詩を書き足していたとのこと。

 ちょっと懐かしい「朝のホームで」をアコーステック・アレンジで演奏した後、またMCをしてくれたが、その際に、ツアー初日の名古屋公演の一曲目でもう泣いてしまい、後からスタッフに、「自分が泣かずに、ファンを泣かせなさい」と怒られた話や、プロ野球の今年の開幕戦で国歌斉唱の大役を任されて非常に緊張したという体験談を聞かせてくれた。国歌の歌詞を間違えずに無事最後まで歌い終えたという安堵感を感じながら、監督のもとに駆け寄って握手をしてきたけれど、まさに試合前の監督、選手たちは真剣で緊張した面持ちで、とても怖かったという話を聞かせてくれた。「(そんな場面で)誰も歌なんて聞いちゃいない!(^_^;)」と平松さんは苦笑いをしていた。
 そして来る11月中旬にはベトナムで行われる『2004年ベトナム日本親善観光文化祭』に招待されていて、「この歌を歌ってきます!」と言って、「部屋とYシャツと私2004」を披露してくれた。(どうやら歌詞の内容にまで厳しいお国柄のようで、無事歌詞の許可も下りたとのことだった)。

 10曲目に歌った新曲「あなたのいた夏」は、以前テレビの平松愛理さん密着ドキュメンタリー番組で少しだけ放送された曲だったのだが、実は2001年12月に行われたファンクラブ限定のハワイツアー・イベントで、未完成ながらも発表された曲で、闘病生活の辛い時期の中で書き始めて「題名のないラブソング」として未完成のまま発表されたが、この度無事新曲として完成し、アルバムにも収録され、ライブでも歌ってくれた曲だった。やはり平松さんは感極まって途中で涙声になってしまった。歌詞は平松流の切ないラブソングに仕上がっているけれど、「恋」という言葉を、「愛」という言葉に置き換え、「あなた」という言葉を「愛する人、家族」に置き換え、「夢」を「生きたいという希望」という言葉に置き換えると、ラブソングの裏に、この曲を書いた当時の平松さんの心情が伺える気がした。歌の一番最後の歌詞に、「♪私は生きてゆく しっかり生きてゆく♪」という歌詞にその思い、決意のすべてが集約されている感じがする。

 平松さんは、2年半前の休業宣言ライブで病気の告白と休業宣言をしてから、多くの中傷を受け、傷ついたりしたのだけれど、やっぱり人は人によって救われることを知ったのだと話していた。そしてファンの一人ひとりのことすべてを知っているわけではないのに、人と人とのつながりの不思議や、音楽の存在の尊さを再確認して、音楽を授けてくれた神様に感謝し、ずっと支えてきてくれたファン達に感謝の気持ちを述べた。休業中にはずっとファンの皆に会いたかったと語り、復帰したらどうしても歌いたい曲があったと語っていた。

 「やっとこの歌が歌えて嬉しいです!「きっとこの場所」聞いて下さい!」と、曲紹介をしてから、演奏がスタートした。
 アップテンポで力強いビート。平松愛理は復活しました!私はここにいます!というような、強い存在感を感じさせる曲だった。

 最後の曲となったラテン調の「マイ・セレナーデ」は、サルサのツー・スリー・リズム(カン・カン カーン・カーン・カン)という日本人にはいささかとり難いリズムのアレンジが採用されているものの、ファンも合わせ慣れたもので、ちゃんと手拍子で合わせていたのには感心した。


 さて、そして第一アンコールでステージに戻ってきた平松さんはジーンズに、白いTシャツと軽装だった。歌い始めは、ファンからの支持もあつい、「YOU ARE MINE」だった。この曲は病気にならなかったら決して生まれなかった曲だとのこと。ライブでは何回か披露されてきたものの、今までCD化されることはなかった。それが今回初めて、きちんとアレンジも施され、(それも服部隆之氏率いる総勢50数名のオーケストラと共にレコーディングされた壮大な曲)、大勢のファンの前で歌われた。2年半前の休業宣言ライブでもファンが聴きたいリクエスト第一位の歌だったのだが、どうしても平松さんはこの曲を歌うときに涙ぐんでしまっていた。でも平松さんは休業期間中に「この歌が歌える日が復帰だと思い、歌える自分を目指して過ごしてきた」とのことで、今回は泣くこともなく、力強いメッセージソングとして、ファンのみんなに披露してくれた。最後まで歌いきった平松さんを見て、「あぁ、辛い時期を乗り越えて、またミュージシャンとして成長したんだな…」と思った。

 「休業中は復帰するのがゴールだったけれど、復帰したこれからはスタートです」とコメントした後、「じゃあ、もう一曲!」と言って、アンコール二曲目の「世界語のLove Song」を明るく、楽しく歌ってくれた。しかし、スタッフが用意したサプライズだったのか、間奏でなんと、幼稚園児(?)5人がピーターパンみたいな衣装を着てステージに登場。そして一人ずつ平松さんに花を一輪ずつ手渡しをした。演奏は続いているし、何がなんだか分からないまでも平松さんは感激していた。なかなか粋な演出だった。(それにしても誰のアイディアだったのだろうか?)

 曲が終わってから、「どうもありがとーっ!・・・だれーっ???(この子たち)"^_^"」と最後まで何の演出だったのか、分からなかったようだ。そして「もう一度子供たちに拍手ーっ!どーもー!どーもー!」と言いながら、まるで保母さんになったかのように、「じゃあ、いこっか?えいっしょ。いきまーす!」と、子供たちの手を引っ張りながら、舞台の袖に消えていった平松さん。

 それにしても久々のコンサート。やっぱりもうちょっと平松さんの歌っている姿を見たいということで、アンコールを求める拍手は鳴り止まなかった。

 そして再びステージに戻ってきた平松さん。8ビートのサビが心地よい、懐かしの「駅のない遮断機」を最後に披露してくれた。
 闘病生活から復帰した平松さんと言えども、やはり彼女の体調は気がかりだった。でも最後にこの歌を聞いたときに、きっと彼女は心身ともに回復したのだと確信し、安心し、ファンの一員として嬉しくなった。なぜならば…。歌の歌い終わりの歌詞の「♪終着駅よ♪」の部分で、なんと10小節にもわたるロングトーンで「♪終着駅よーーーーーーーーーーっ♪」と歌いきってくれたからだ。(ちなみにCDでは2小節の全音符のタイだ)。
 「平松愛理。全力で歌いきりました!」と言わんばかりの本当にすばらしいコンサートだった。

 「どうもありがとう!2004年10月30日。一生忘れません!」。ファンからの大きな拍手を浴びる中、最後にバンドメンバー全員でお辞儀をした後に、「なんかすごく、世間では、強い人間のように報じられることが多いですけど、全然そんなことはないです。実は弱い人間です。これからもよろしくお願いします。ほんとにありがとうございましたぁ!」と、ファンにお礼を言って無事にステージが終わった。平松さんもきっとステージから眺める景色を目に焼き付けておきたかったのだろう。客席をずっと見ながら舞台の袖に返っていった。


 阪神淡路大震災の際には平松さんの生家も全壊してしまったとのことで、毎年神戸で"KOBE MEETING"という震災支援ライブを続けている彼女。今も復興の目途のつかないの新潟県中越地震の被災者のことを思うと、「決して他人事のようには思えない」とのことで、ホールの外のロビーには、「平松愛理&TOUR 2004 AUTUMN ON ROAD参加者一同」の名義で募金を募っていたので、平松さんの人柄とその思いに共感して、わずかながら協力をして帰ってきた。
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# by august_moon | 2009-06-30 04:19 | エピソード
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【演奏曲目】
1. I think I love you
2. 抱きしめよう
3. 君のキャトル・ヴァン・ディス
 -MC-
4. Growin'(メドレー)~
5. ~Destiny(メドレー)~
6. ~夜間飛行(メドレー)~
  ~Growin'
7. 愛よ何処へ
 -MC-
8. Struttin'
9. Lazy Afternoon
10. Always
 -MC-
11. 浅い夢(カバー曲)
12. My Cherie Amour(カバー曲)
13. Simple Song
 -MC-
14. 週末の天使
15. Danger Lady
16. Melody
17. あいをしんじて
18. Thank You
 ~アンコール~
19. Smiling Face(リクエスト曲)
20. Sing A Song For You(リクエスト曲)
21. One And Only

 昨年11月末、新潟を皮切りにスタートした"esq Tour '03 Koo:kan"の東京公演の日がようやくやってきた。東京は二日に渡って公演があり、自分は二日目の昼の部を観に行った。会場となったのは、かつてもクリスマス・ライブで使用された、お洒落でムード満点の六本木のライブ・レストラン、「スイートベイジル STB 139」。

 開場は開演の1時間半前からで、ステージを観る前に、まずは食欲を満たせるというスタイルのライブ会場。自分はファンクラブの優先予約でチケットを取っていたので、入場整理番号は20番だった。これなら確実に良い席を案内してくれると確信していた。案の定キーボード正面の前から4席目を確保できた。ステージまでは2メートル強。実際に三谷さんが座る位置までも、5メートルは無い距離だった。

 さて、自分がオーダーしたランチは、アメリカン・スタイルの200gのハンバーガー・パテを使った、ボリュームたっぷりの一品、「名物STB139ハンバーガー・プレート」(1,200円)と、「グレープ・フルーツ・ジュース」(650円)。フライド・ポテトも添えてあって、食べ応え十分だった。

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 食後の余った時間は、恒例の機材チェック。
 会場備え付けのグランド・ピアノが右向きに配置され、正面には、最近三谷さんが愛用している、nord electroのキーボードが置かれていた。キーボードの左隅には、シーケンサーとまではいかない小型の、MIDIデータ・ファイラー兼、MIDIデータ・プレーヤー(多分)が置かれていて、キーボードとそのMIDIデータ・プレーヤーからの信号をミックスして、外部の音源モジュールYAMAHA motif-rackをコントロールするようなセッティングになっていた。

 各テーブルにキャンドルが置かれ、日光を取り込んでいた窓にもカーテンが下ろされると、いよいよ開演時間が近づいた証拠。そして5分としないうちに、三谷さんが登場。水色のパンツに、白のセーター、そしてカーキ色のジャケットという衣装。

 正面の席につくなり、シーケンサーをスタート。爽やかで宇宙的な音色でハーモニーが鳴り響いたと思いきや、それは1曲目へと繋がる、イントロだった。

 今回のライブの1曲目を飾ったのは、ニュー・アルバムからのオープニング・チューン、"I think I love you"だった。オリジナルのイントロに、さらに別のイントロを繋ぎ合わせると、まるで違う曲が始まるかのように聴こえるから不思議だ。それに手弾きのエレクトリック・ピアノの音色にもこだわっていて、その音色がWurlitzer(ウーリッツァー)のものだと気付いたのは、自分の他に誰がいたであろうか・・・?(補足:カーペンターズが愛用していたのが、Wurlitzerである)。でも残念だったのは、CDに録音されている、同曲のフリューゲル・ホルンのソロが聴けなかったことだ。

 2曲目はチェンバロ風の音色で「抱きしめよう」を弾き語りした。
 でも今回のライブですぐにも気付いてしまったのが、三谷さんの喉の調子が余り良くなかったこと。高音のファルセットが擦れてきちんと発声されていなかった。

 三谷さんが"Three, Four...un, un, un, un..."と、左足のかかとでテンポを取りながら、左手で、ベース音を叩き出す、そのイントロを聴くなり、3曲目は「君のキャトル・ヴァン・ディス」だと自分はすぐに分かった。今回はちゃんとオリジナルの間奏を歌っていたものの、この曲はいつも、メドレーで、Hall & Oatesの"Kiss On My List"、Huey Lewis & the Newsの"Power of Love"、Billy Joelの"Uptown Girl"を挟んでまたキャトル・ヴァン・ディスに戻ってくるというのがいつものパターン。

 最初のMCでは軽く挨拶をして、前日のライブのリハーサルが終わってから、時間があったので、東京の新名所となった、六本木ヒルズを散策しに行ったことを語っていた。そして続く4曲目の曲紹介では、1983年に書いた曲で、スターダスト・レビュー時代にリハーサルをやったのだけれども、あまりしっくり来なくて、CD化されずに、後に「"I love you" song」のカップリングとして収録されたのが、"Growin'"だと言うことで、演奏をスタートさせた。

 この曲からはリズムとベースも鳴り、弾き語りからバンド演奏へと移った。そして5曲目の"Destiny"、6曲目の「夜間飛行」へと、途切れなくメドレーで演奏して、また最後に"Growin'"に戻ってくるという妙技を披露してくれた。

 「夜間飛行」での"La la la la~♪"は、お約束の合唱。

 ピアノに移って、7曲目は「愛よ何処へ」を弾き語りで演奏した。この曲はCDではあまりじっくりと聴いていなかったが、改めてピアノのみのシンプルな演奏で歌詞を聴いてみたら、意外といい曲だということに気付いた。

 2回目のMCでは、「夜間飛行」の楽曲が誕生したいきさつを話してくれた。三谷さんがまだ中学生の頃、羽田空港に行っては飛び立つ飛行機を見て、ロマンチックな気持ちになったのがきっかけとなって、この楽曲が出来たそうだ。
 それから新譜の"Koo:kan"発売以降、コーラスの仕事などをしていたと話してくれた。そもそもコーラスの仕事をするようになったのは、山下達郎さんに声をかけてもらったのがきっかけで、その後に、竹内まりやさんのコーラスも務めるようになったらしい。最近の仕事としては、竹内まりやさんのアルバム、"Long Time Favorites"のアルバムに参加したり、中西圭三さんのアルバムの中で"Choo Choo Train"のセルフ・カバー用のコーラスを書いたことや、Kinki Kidsのアルバムで2曲程、コーラスとコーラス・アレンジを担当したと語っていた。
 また、ここ1年程仕事を依頼されているのが、ディズニーランドのショーのコーラスで、なんと今回レコーディングした歌では、三谷さんの8小節のソロ・パートがあるらしいのだが、かなり歌のお兄さん的な歌い回しになっているので、ちょっと聴き分けづらいかもしれないと話していた。

 MC明けの8曲目は新曲の"Struttin'"。この曲も残念ながらハーモニカ・ソロはなかった。まあ、でも代わりに三谷さんのエレピ・ソロを見聴きすることが出来たが。

 9曲目はアコースティック・ピアノ弾き語りで、"Lazy Afternoon"を演奏した。果たしてこの楽曲は前日の夜の部でも演奏されたのだろうかと疑問に思った。

 10曲目は新譜の中でも自分が一番お気に入りの楽曲、"Always"だった。この楽曲のもつ広い大陸的なイメージを彷彿させるアレンジが好きだったのだけれど、哀しいかなバンド・アレンジじゃなくて、ローズ・ピアノの音色での弾き語りだった。もっともシーケンス・フレーズを鳴らすと、コード進行的に"Single Night"に聴こえてしまうという危険性も秘めている曲だが。

 そして3回目のMCでは、なぜ三谷さんがEpisodeシリーズのピアノ弾き語りカバー・アルバムを発表しているかという経緯を話してくれた。
 三谷さんは子供の頃に短い間だけピアノを習っていて、小学校に上がってからは合唱部に所属していたらしいのだが、中学生になった時に、初めて自分のラジオを手にしたのが、大きな転機だったと語っていた。当時「全米トップ40」という番組を聴いていて、「これが本物(の音楽)だ!」と洋楽を聴くようになり、その後も中学、高校と、70年代のヒット曲をよく聴いて育ったそうだ。そして、1995年にesqとしてデビューしてから、カバー曲もレパートリーとして演奏するようになり、徐々に観客のリクエストにも応えるようになって、現在は185曲ものレパートリーを誇るようになったらしい。

 ここからはリクエスト・タイム。11曲目に演奏されたのは、来生たかおさんのデビュー曲である「浅い夢」。そして、12曲目はStevie Wonderの"My Cherie Amour"だった。(最近はStevie Wonderの楽曲をリクエストされることが多いそうだ)。

 「浅い夢」を弾き終えてから、三谷さんは来生たかおさんのお姉さんである、作詞家の来生えつこさんを絶賛していて、三谷さん自身が曲を書き始めた頃、まだ作詞が出来なかったので、あんな歌詞を書いてくれるお姉さんがいたら、どんなにいいだろうと思ったと語っていた。

 13曲目はスターダスト・レビュー時代の楽曲、"Simple Song"をピアノ弾き語りで披露。"Oh oh oh oh~♪"は皆で合唱。

 三谷さんはスターダスト・レビューとして音楽活動を始めてから23年が経ち、ソロとなってもすでに9年を過ごしている。MCでは自分のソロ・アルバムにつけたタイトル「自由の人」について、語ってくれた。「自由の人」というのは三谷さんの造語みたいなもので、人々は家族であったり地域のコミュニティーであったり、学校や会社という組織に属し、それらが大きくなって「社会」を形成しているもので、人と人との繋がりを無くしては生きては行けないものだと語っていた。しかしそんな社会の中にいても、"indivisual"という「個人」として、一人の足でも立っていられるというのが、「自由の人」という言葉の概念とのことだった。もちろん自由と言っても、ちゃらんぽらんに生きるわけではなく、社会的責任を全うしながらも、違う人間であるというのが三谷さんの理想であると言っていた。昨年の12月13日には4並びの年齢になり、年をおうごとに「自由の人」の意味が自分の中で大きくなってきていると話していた。そして自分は好きな音楽でここまで来れて、良かったと思っていて、それも偏にファンのおかげだと皆に感謝していた。

 そんなMCの後、ソロ・ファースト・アルバム「自由の人」から、デビュー曲である、「週末の天使」を歌った。

 続いて15曲目は"Danger Lady"だったが、曲の途中で歌詞を忘れてごまかす、というお茶目な場面も見られた。また間奏でのお得意のスキャットはとてもパワフルだった。

 正面のキーボードに移動し、すぐさまシーケンサーをスタート。16曲目は"Melody"。バッキングの演奏はピアノだったが、間奏になってから、nord electroのもう一つの顔でもある、ハモンド・オルガンの音色に切り替えて、オルガン・ソロでクレイジー・キーボードぶりを見せつけてくれた。

 「どうもありがとう!」と演奏を終えたかと思いきや、そのまま次の曲へと繋がるドラムのタムが「ドン・ドン・ツカ・ドン・ド・ド・ツカッ・ドドン」と鳴り響き、ドラムとピアノだけでワン・コーラス弾き終えたのは「あいをしんじて」だった。ワン・コーラスを演奏してから、通常のブラスのイントロが入ってくるのもなかなか恰好良かった。それにタムの音に合わせて、照明もチカチカと点滅していて、会場の演出効果も良かった。

 最後の曲となったのは、"Thank You"だった。キーボードのみの弾き語りだったが、この曲はスターダスト・レビュー時代に4声のコーラスで歌われていた曲なので、ソロだとちょっと物足りない気がした。

 これでステージを終えてから、ファンに頭を下げて挨拶し、一度は楽屋に戻った三谷さん。でもすぐにアンコールに応えに、出てきてくれた。

 今度は、カバー曲のリクエストではなく、オリジナル曲のリクエストを募った。

 リクエスト1曲目は、"Smiling Face"。これはなかなか聴けない曲ではなかっただろうか?この曲はスターダスト・レビューの"FACE TO FACE"というライブ・アルバムに収録されている曲で、このライブ・ツアー自体、「新曲を作る」という目的で行なったそうなのだが、名古屋、大阪、東京と3会場で公演し、初日の段階でも3時間ちょっとの演奏だったらしいのだが、最終日の東京では全く同じ曲数にも関わらず、なぜか4時間も収録にかかってしまい、三谷さんは「誰か(根本要氏)が一時間も喋っていたという・・・」と語り、会場から笑いを取っていた。

 リクエスト2曲目は、結構よく聴く、"Sing A Song For You"だった。
 この曲を歌い終えてから、自分が初めて六本木に足を踏み入れた時のことを、思い出して語ってくれた。三谷さんが19歳の頃、バンドのアルバイトがあるとのことで、今は六本木ヒルズがある旧テレ朝通りの怪しいキャバレーにいたらしいのだが、楽器のセッティングをしていると、マスターが近所で買ってきた、ちゃちいサンドイッチをぶら下げて来ていたのだけれども、なんとそのサンドイッチを店のおつまみに出して、ウン万円も取ってしまうという、なんとも酷い商売をしている店だったことを思い出したとの事だった。会場はすっかり笑いに包まれてしまい、ちょっといい雰囲気が壊れた感はあったが、「色々なことを経験して大人になるんです」なんて三谷さんは苦笑いしていた。

 締めの一曲は、これもいつもエンディングにはふさわしいバラード、"One And Only"だった。

 今回のライブで感じたのは、三谷さん自身、かなり愛機のnord electroを使いこなしてきたな、というのと、新しい音源モジュールも追加したことで、音色的に広がりが出来ていたような気がした。そうは言ってもアルバムが大変上出来だったのに比べると、ワンマン・ライブでは音のスカスカ感は否めなかった。自分としては、今回のツアーはバンドを従えてのライブになることを期待していただけに、残念な部分も多々あった。それとやはり今日のライブでは三谷さんの喉の調子はあまり良くなかった。結局最初から最後までファルセットに関して言えば、声が擦れていたし。ふと思えば、"Koo:kan Tour"と称しながらも、アルバムからは4曲しか披露されなかった。個人的には「この手をとって」や、シングルに収録されている"You're my girl"も聴きたかった。

 1月末まであと5公演。是非頑張って下さい、三谷さん。
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# by august_moon | 2009-06-30 04:06 | エピソード
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【演奏曲目】
-平松愛理-
1. You Are Mine
2. 思い出の坂道
3. 待ってもいいよ
4. Let's See Under The Sea

-Hi-hats-
1. 自分次第。
2. Pa-la-pa
3. 種類
4. 大人になったら

 生の平松愛理さんに会うのは約一年と半年ぶりだった。今回はライブというより、「ファンの集い」イベント。昨年の4月に休業宣言をしてから、彼女はあまりメジャーな活動はしていなかっただけに、今回の集いには是非とも参加してみたいと思っていた。

 今回も事前に彼女のホームページを見たら、ファンクラブの会員向けに、またしても意味深で強烈なメッセージが書かれていた。「私は生きたい。私は自分自身でありたい。そのために。」と。彼女の休業中の活動については、テレビの密着ドキュメンタリー番組などで拝見していたが、昨年の暮れにハワイで行なったファンクラブ・ツアーや、年明けに神戸で行なわれた阪神淡路大震災チャリティー・ライブといった、限定的で極々わずかな人たちしか彼女の姿に会えない活動しか行われていなかった。でも今回のイベント開催場所は、東京都恵比寿。ドキュメンタリー番組で見た後の、「今の」愛理さんに会える貴重なチャンスだった。

 今回のイベントは、平日月曜日の夕方6時開演と少々早めだっただけに、お客さんの入りを心配したけど、5時半の開場30分前から既に会場の外には人の列が出来ていた。

 さて、いよいよ入場の時。入り口で、参加予定者リストで自分の名前を確認してもらってから、ドリンク引き換え用ギター・ピックをもらって、会場の中へ。休業中といえどもやはり注目の人物であるだけに、会場の後方にはマスコミ用のスペースが確保してあった。

 今回のイベントの参加費用は3,000円で、ワン・ドリンクとなんと「軽食付き」。ギター・ピックをドリンクと交換してもらってから、会場の横に用意されていた、オードブルを軽くひとつまみ。開演までは30分もあるので、ゆっくり夕食代わりに食事をしたいところだったけれど、今回は座席もなく、オールスタンディングで、背中に荷物を背負いつつ、片手にドリンクで、もう一方の手で、紙皿とハシはさすがに持てないので、ほんと軽食という程度しか、口に出来なかった。

 そして待ちに待った開演時間。大きな拍手に迎えられて、愛理さんの登場。「みなさ~ん、こんばんは。平松愛理です!」と、挨拶する元気な姿を久々に見て、一安心。今回のイベント参加人数は200名ぐらいだっただろうか?小さな会場で、立ち見の割には随分と狭く感じた。それに前の方にいる背の高い人たちに遮られて、立っている愛理さんの顔をかろうじて見れるといった感じだった。

 このイベントを開催するにあたり、ホームページの掲示板でも会場がライブ・ハウスなだけに、あたかも最初から最後まで、ライブをしてくれるものと、勝手に盛り上がっていた、ファンの様子を見て、「これはまずい」と思った愛理さんは、一言、「しゃべらせてよ!」とトーク中心のイベントとなることをほのめかしていた。

 まずは最近の近況報告から始まった。つい先日まで行ってきた、ハワイでの1ヶ月間の出来事では、初日に娘さんがお風呂で転んで頭を切ってしまい、看病生活から始まり、ついには自分も看病のための寝不足で、倒れてしまったことを語ってくれた。でも転んでもただでは起きない愛理さんは、チャイナ・タウンに行って鍼を30本さしてまで、ボイス・トレーナーの所に通ったそうだ。でも笑い話になっていたのが、チャイナ・タウンといえば、中国人がやっている鍼治療院かと思ったら、なんとサモア人で、「これはどこのツボですか?」と尋ねても、「ワカラナ~イ、ワタシ、シュギョウチュウ」という返事しか返ってこなかったそうだ。それで最後には、結局痛いところ全部に置き鍼をしたのが、30本だったというわけ。
 
 それからボイス・トレーニングの先生だったのは、ハワイでは有名な歌手で、ハワイアン・ソングとハワイアン・スピリットを学びたいということで会いに行ったのだけど、2回目の時に、近々行なわれる先生のステージに出てみないかと誘われて、「やります~っ!」と答えて、ハワイ語と知らない曲を一生懸命覚えて、ステージに立ったそうだ。でも当日まで聞かされずにいて、実際に驚いてしまったのは、そのステージというのが、カメハメハ3世を称える厳粛な儀式だったとのこと。だから本当は赤いムームー(ハワイの民族衣装)を着たかったのだけれど、黒い洋服を着てくるように言われた理由にようやく納得が行ったそうだ。でもいろんな国の人が歌ったり、踊ったりする厳かな儀式で、自分が出演してしまっていいのか?と迷ったらしい。なぜなら、愛理さんが、「日本人代表」として出演してしまったのだから。(会場では実際にその時のビデオ映像を見せてくれた)。

 そのステージを終えた後、あまりにも感激して泣いてしまったらしいのだけど、思い出ついでに、ロイヤル・ハワイアン・ショッピング・センター内にある写真館に行ったそうだ。そこではかなり作りこんだ写真を撮ってくれるのだが、店先で迷っていたら、店のおばちゃんが、「アナタモ、テンシニナレルヨ」と声をかけてきて、「天使」という言葉に弱い愛理さんは、「じゃあ、やりまっす!」とまたまた飛びついてしまったそうだ。(そして会場ではその写真をモニターに映し出してくれた)。会場からは、「お~っ!」と驚きの声があがり、「おっ、リアクションあった!やった!うれし~い!」と愛理さんは喜んでいた。でも写真を撮られ慣れている愛理さんは、店のおばちゃんに、「アナタ、ナンカ、マズシイヒト、ミルメツキ・・・」と余計な一言を言われたらしい。

 それで話題を変えて、駐車違反の話に。
 実はこのイベント当日に、駐車違反がたまって鮫洲(東京都、 鮫洲運転免許試験場)に呼び出されていたのだけれど、この日のために延期してきたらしい。最初のレッカー移動はコイン・パーキング300円のところに、100円しか入れなくて、二回目は時間オーバーで、三回目は表参道で捕まったとのこと。哀しくも可笑しい話に、会場からは笑い声が上がった。

 そんなこんな近況報告をしているうちに、時間がおしてしまったので、「ちょっとあたし、歌いません?」と言って、用意されていたエレピの前に座った。「え~っ、それで何を歌おうかなぁと思うんですよね・・・。あの~っ、(楽譜)一杯持ってきたんですけど、じゃあ、ばーっと言うから・・・」と言って、早口で曲目を読み上げた。そして「どれ(がいい)?」と言って、また会場を笑わせた。

 会場からの第一声は、"You Are Mine"だった。やっぱりこの曲でしょうと、会場の全員がうなづいたはず。なぜならこの曲はCD未収録の曲だから。そしてこの曲は、ガンになってから唯一書き上げた曲で、"You"というのは、「すべてに対する愛」だと愛理さん自身も完成させてから気づいたそうだ。「♪You Are Mine, You Are Mine あなたか私が死んでも・・・♪」と歌うこの歌詞は、いつも涙を誘うのだけれど、今日は愛理さんも悲しげな表情はなく、凛々しく見えた。

 2曲目に移る前に、ワンピースの上に羽織っていた、カーディガンがずり落ちてくるということで、衣装担当のアシスタントに急遽両面テープで止めてもらいつつ、時間を妙に気にしていた愛理さん。「今日はちょっと(時間)おしちゃうなぁ・・・でも、みんなほら、新幹線の時間とか、あるじゃ~ん・・・!」って、葛藤していた。「私今日ね、皆さんの場所を全部調べて、どこそこへ帰る方は何時何分の新幹線に乗ると間に合います、と全部言うと言ったら、やめたほうがいいと反対されたんですけど・・・」と今日集まってくれたファンのことを思いやってくれた。

 カーディガンが落ち着いてから、2曲目はファンにも長い支持を得ている曲、「思い出の坂道」を歌ってくれた。

 3曲目に何を歌うかを決めるまで、随分とリクエストが上がったけれども、散々迷った挙句に、「個人的には「待ってもいいよ」を歌いたいんだな・・・」とボソッと呟いて、ファンの皆は「本人が歌いたい曲が一番!」と声をかけ、「みんな優しいなぁ・・・じゃあ「待ってもいいよ」にし~よお」ということで、決定した。

 歌い終わってから、「そろそろ秘密の小部屋の扉を少し、開けてみましょうね・・・」と今日のイベントの確信に迫る発言。
 そして語りだした。「その~っ、秘密の小部屋の扉なんですけども、長い間ね、私の心の中で閉ざしていた扉みたいなものですかね・・・心の奥の奥の奥の方の、そこを開けてみようじゃないかと・・・。そこの扉を開けたところには、私が今まで言いたくても言わなかった言葉、言えなかった言葉とか、あと溢れていても伝えなかった想いだとか、それから、そうですね、思っていても表現しなかった気持ちとかがあります。そしてそれって一番の本音なので・・・人は大体一番自分の心の中の核となる部分、見せないですよね?なぜかというと、そこを見せて、否定されたり、拒否されたり、受け入れてもらえなかったりすると、とっても傷つくから。もう立ち直れないから・・・。私もそんな風にして生きてきました。それはある種、非常に正しい生き方だと思います。人間って必死でどこか自分が傷つかないように守りながら生きていくものだと思うから・・・。だけど私はガンになってから、ガンというのは体の細胞だけじゃなくて、心にも進入してきたんですね。で、降ってくるメロディーとか、言葉とか、一杯なんか落ちてくるんだけれど、フッと掴んで、中を開けてみたら、えっ、こんなこと考えていたんだとか、こんなものが溜まっていたんだとか、私ってこういう人だったんだとか、すごく自分でもびっくりしました。「よしっ!書き留めてみよう。」きっと神様が書き留めろって、言っているんじゃないかなという気持ちもしました。それで、書き留め始めたんですけど、なんって平松愛理っていう人の作る音楽とは掛け離れたものなんだろう、これって、自分でもびっくりしたんですが、一応書き続けました。ていうか、降ってくるんですよね。で、ほんとその音楽が掛け離れているっていうことを、自分でも驚いて、理由を考えてみたんですけど、あっ、そうか!音楽を作る原料というか、元の材料がですね、心だからだ、だから作品が変わったんだ、っていうことに気づきました。で、まあ、なんか病気のイメージが定着している平松愛理・・・、自分が平松愛理だと思うと、歌が書けなくなってしまう・・・。で、本名の清水絵里。ただ一人の人間として、歌を書こうと思うと、自然に一杯落ちてくるんですよね。不思議ですよね、同じ体、同じソウル、同じスピリット・・・全く同じなんですよ。だけどどうしても平松愛理の曲が書けなくなってしまって、でも平松愛理に似せて私が書くのはおかしいですよね?それは変だなという風に思って、それで、まあ、私の中に、つまりその、本名の、ほんとの私の心の中から湧いて出てくるものというのは、これはもう本音以外の何物でもなくて、さっき言ったように、否定されるとものすごく立ち直れないぐらい辛い部分ではあるんですけど、でも勇気をもって発表してみようと思いまして・・・」
 「で、まあ、こんな時期、が一生のうちにあってもいいんじゃないかなと自分でも思ったし、こんな風にしか自分自身を表現できない、こんな風にしか生きれない、でもこんな風にして私はどうしても生きたいなと思いましたし、自分自身でありたいなと思いました。それが私の核となる部分を、大切な皆さんに見せてしまうということに繋がるんですけど、これを堪能したらですね、本名清水絵里はやがては平松愛理の歌をもまた書けるようになるという風に信じています。多分その日が来ると思います。ということで、その天から降ってきた言葉を配ろう!と思って準備してます!」

 と、長い前置きが終わって、会場に配られたのは、"Hi-hats"と表紙に書かれた、歌詞のコピー。
 愛理さんが、休業宣言をした時もショッキングだったけれども、今日この心の声を聞かせてくれたのも非常に驚きだった。なんと勇気のある人だろうって・・・。普通の人だったら、ほんとは人には見せたくない部分をあえて自分自身と向き合うために、公表するなんてって思った。

 そして質疑応答の時間として、歌詞についてや、愛理さん自身について、何でも答えますということで、時間が設けられた。自分も含め皆必死にその歌詞に見入っていた。なぜなら、質問が出てくる以前に、先に述べていたように、あまりにも平松愛理さんが書く歌詞とは掛け離れていたから。言葉を列挙するならば、「痛み、命、死、運命、怒り、憎しみ、悔しさ、切なさ」等。

 実際歌詞の意味や内容に関する質問は出なかった気がする。つまりはファンの皆が清水絵里の心の叫びを受け止めたことになるのだろう。歌詞を公表すること自体が、心の扉を開けることであり、それ自体とても勇気のいることなのに、さらにその歌詞の内容についての質問を受け付けようとは、なんと勇気のある挑戦をしているのかと思った。歌詞を読んではっきり言えたのは、平松愛理さんの歌詞は、ファンが主人公になれる歌詞を意識して書いてきたもので、清水絵里が書いた歌詞は、清水絵里自身が主人公という視点で書いたものだった。

 そんな風に短い質疑応答の時間が終わり、お楽しみとして、ハワイで買ってきたおみやげの抽選会に移った。

 そして残った時間で、昨年末にファンクラブ・ツアーで行ったハワイで、皆で作詞をして完成させた曲、"Let's See Under The Sea"を、披露してくれた。

 これで今夜のイベントの前半が終了。約1時間ぐらいだった。
 愛理さんは軽く挨拶をして、再び軽食が出されるので、しばしご歓談をということで、「この後、秘密の小部屋の意味が明かされます・・・。ねっ!楽しいでしょ?楽しいでしょ?楽しいでしょ?」とピョンピョン跳ねながら楽屋に戻っていった。


 さて、30分ほどの休憩時間を挟んで、待ちに待ったイベントの後半がスタート。
 照明が落ち、テクノ・サウンドが流れ、モニターとスクリーンには愛理さんの舞台裏のような様子が映し出された。そしてテクノのBGMが鳴り終ると、スクリーンが上がり、すっかりメークも衣装も変わったサリー(平松愛理)がいた。
ファッション的には60年代のブリティッシュ・パンクを意識したようなものだった。

 特別ゲストとして、ギタリストが参加していて、サウンド的には、ファンクぽくもあり、クラブ系ダンス・サウンドぽくもあり、ハードロックぽくもあった。

 そして4曲をハードに歌いきって、スタッフやファンクラブの皆にお礼を言って、舞台を降りていった。


 今夜のステージは、本当に一夜限りのステージだった。そのシークレット・ライブを観れたのも貴重だったけれど、久しぶりに元気な愛理さんを観れて良かった。愛理さんが、今の時期を経て、やがてカムバックしてくれる日を楽しみにしている。

 帰り際には、愛理さんのお母さんと一人娘の初一音(ハイネ)ちゃんを見かけた。初一音ちゃんはまだ小学校の低学年だから、「今日はもうママに会えないの?」と寂しそうに、おばあちゃんに語りかけていたのが、印象的だった。
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# by august_moon | 2009-06-30 03:58 | エピソード
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【演奏曲目】
1. SOLID GOLD(カバー曲)
2. Till the end of time
 -MC-
3. Tomorrow
4. もう一度夜をとめて
5. Love is...beautiful
 -MC-
6. NIGHT ~夜は千の目を持ってる~(カバー曲)
7. 君でなければ(カバー曲)
 -MC-
8. 真昼の別れ(カバー曲)
9. ガラスの巨人(カバー曲)
10. 穏やかな風(カバー曲)
 -MC-
11. 誰のために雪は降る
12. 思いがけないSITUATION(2003年バージョン)
13. Have some fun !
14. KISSの花束
15. 夢の中へ(カバー曲)
 ~アンコール~
16. I Wanna Dance (step step let's dance mix)
 -MC-
17. 幸せにできるから(カバー曲)
 ~ダブル・アンコール~
18. 再会までSO LONG

 今回の崎谷さんのライブ、「良く出来ました」って感じだった。今回のライブのテーマは提供曲、カバーソングを集めたライブだった。まあ行くまではいつも、「あの曲やるかな?この曲聴きたいな」なんて思いを巡らせたりするのだけれど、今回はある意味驚きと感激の多いライブ構成だったと思う。

 今日がツアー最終日ということと、クリスマス直前ということもあって、かなりのパーティー気分ありで、いつになく、随分と盛り上がりを見せたライブだった。カバーソングをメインにやられたら、「知らない曲の方が多いんじゃないか?」って心配もあったけど、いつもの常連客も多かったことだし、崎谷さんも皆がオリジナル曲も聴きたいだろうと、定番曲もはずさずにやってくれた。

 さて、ライブ自体は定刻より5分遅れぐらいでスタートした。イントロは昨年のクリスマスを記念して発売された、崎谷さんのスペシャルCD、"Christmas Musical Gift"から"Silent Night"が会場に流れ出した。そして1曲目のリズムが鳴り出し、3小節目から崎谷さんが登場、そのまま演奏に入るという、かっこいい登場を見せた。

 「1曲目から知らない曲をやられてもなぁ・・・」なんて思っていたけど、意外と崎谷ワールドを壊していない、カバー曲でスタートした。その曲は、俳優である、高嶋政宏さんに書いた"SOLID GOLD"という曲だった。高嶋政宏さんに曲を提供していたということよりも、高嶋政宏さんが「歌ってたのね・・・」って方が、正直驚いた。曲調はミドル・テンポのシャッフル・ビートがきいた、お洒落な曲だった。歌詞も崎谷さんが書いたという、アダルトでセクシーな内容。曲の間奏では、JAZZYなエレピ・ソロも披露してくれた。

 2曲目はオリジナル曲の"Till the end of time"。いきなり歌い出しで、歌詞を間違えたのに気付いてしまった。それだけ聴き込んだ曲だった。この曲は、つい1ヶ月ほど前に、東京タワーのイベント・ライブでも演奏された曲だった。間奏でのミュート・トランペットのソロもきちんと弾いてくれた。

 「皆さんこんばんは。今日はようこそいらっしゃいました。崎谷健次郎です」と挨拶。「今日、寒かったね、外ね」なんて気温の話から。確かに冷たい風の強い日だった。「今日来た時、寒くなかったですか?寒いね~っ・・・もう手もかじかんじゃって・・・」と、ほんとに寒そ~うに喋り、楽屋も意外と寒いらしく、ホカロンなんかで手を温めていたらしい。
今回のライブはクリスマス直前なので、ロマンチックな雰囲気にしたいと語っていて、カバーソングを集めたライブなので、こんな曲知らないとか、こういう曲も書いていたんだという発見をして欲しいと語っていた。まあ提供した曲の中でも、女性に書いた曲もあるけれども、それはそのまま女性詞のままで歌うということで、「オカマちゃん的要素も(あるかも(照れ笑))ないかもしれない・・・」なんて説明をしていた。

 MCの後は続けてオリジナル曲を3曲。

 "Tomorrow"は最新曲であるのと同時に、来年公開予定の映画、「東京原発」のテーマソングになった曲だ。崎谷さんがサウンド・トラックも担当していて、この映画では、最初から最後まで崎谷さんの音楽的世界を楽しめる映画だという。曲調としては、70年代初頭のバラードをイメージさせる曲だった。

 そして今回は、早くも前半4曲目で代表作、「もう一度夜を止めて」が登場し、そして、いつもは、ライブの締めで演奏される、崎谷さんもお気に入りのバラード曲、"Love is... beautiful"が、今回はなんと!リズムのバック演奏ありで披露された。(いつもはピアノ弾き語りだが・・・)。でも曲の最後のリフでは、リタルダンドし、感情をたっぷり込めて歌ってくれた。

 2回目のMCでは、先日東京タワーで行なわれた、ライブ・イベントの話題になった。崎谷さんは今年始めにも東京タワーを訪れていたらしいのだけれど、今回も、ろう人形館には行かなかったらしい。そして、そのろう人形館には、ジミ-・ペイジやジミ-・ヘンドリックス、マドンナとかがいるのだけれども、イギリスにある本場のろう人形館とは違って、似ているんだけれども、どこか違う・・・みたいな場所だと話してくれた。
 そして、そのライブ・イベントで、喋りすぎたということを悔いながら話してくれた。ライブそのものを観に来ている人たちは、MCで「あぁ、喋っているんだな。おもしろい人」って思うだけかもしれないけれど、実はその日のイベントは、東京タワーの館内全部に音声が流れていて、会場としても、東京の瞬く夜景を見下ろせるロマンチックな場所で、崎谷さんとしても、「愛の伝道師として呼ばれているのであって、決して軽妙なトークを必要とされていないんだ」と、自分に何回も言い聞かせながらも、いつの間にか気がついたら館内放送を忘れて、喋っていたという話をしていた。
 それで、ここまで喋ってしまって、やばい、と思ったのが、「バカップルっているよね?」と言ってしまった時だったと言っていた。「今日は愛の伝道師。バカップルのために来たんだろ?」と良心のもう一人の崎谷さんが現れ、すかさずフォローしようと思ったんだけれども、もうその時は遅かったと語り、会場から笑いを取っていた。(確かに先日のライブでは、行き過ぎていました、崎谷さん・・・)。

 「こんな僕にあきれないで下さい・・・。じゃあ、愛の伝道師に戻るよ」と、言って、再びライブへと進行した。ここからは提供曲をバーッと続けざまに歌ってくれた。

 6曲目はエレピ弾き語りで、松田悟志さんに提供した、「NIGHT ~夜は千の目を持ってる~」を演奏し、続けて米良美一さんに書いた「君でなければ」を披露。「君でなければ」の間奏はちょっと変わっていて、マーチング・バンドみたいなスネア・ドラムが鳴っていたし、ちょっとクラシック的要素も入っていた感じがした。

 3回目のMCでは、崎谷さんが曲を書く時に心がけていることを話してくれた。崎谷さんはいつも曲を書く時、後になっても心に残る曲を書きたいと、思っていて、その信念を貫いているつもりだと語っていた。とはいいつつも、色々な冒険をしたがる崎谷さん。(ラップもやったりしますねぇ・・・)。

 8曲目は、高橋真梨子さんに提供した最新シングルで、日本酒のCMソングにもなり、テレビで流れていたという、「真昼の別れ」、そして9曲目は、谷山浩子さんに提供した曲で、「ガラスの巨人」が演奏された。この曲だけは、ラブソングではなくて、谷山浩子さん独特の世界観で、ビルが人格を持ったり、都会の心象風景的なことが描かれていて、イマジネーションを膨らませながらきいて欲しいと語っていた。そして10曲目は、未来-MIKU-というアーティストに提供した、「穏やかな風」が演奏された。

 でも谷山浩子さんに書いた「ガラスの巨人」以外は、前回の東京タワーでのライブで聴いていたので、ちょっと個人的には退屈な時間帯だった。それと先日、NHK BS2で、高橋真梨子さんのライブを放送していたので、「真昼の別れ」は、そっちのアレンジされた完成版の方が、ピアノだけの弾き語りよりも良かった感じはした。

 4回目のMCでは、クリスマスの話題、と言っても崎谷さんは毎年この時期に、北海道の富良野でチャペル・コンサートをやっていて、会場としては、チャペルの中にステージがあって、自分の後ろにはイルミネーションのある窓があって、外では雪が降っているというシチュエーションで、もう「愛の伝道師にならざるを得ない」場所で、ライブをやっているらしいのだけれども、もう動ける場所といったら、ホテルの中しかないので、ラブソングを歌い終わったら、ラウンジにいて、ファンの人とかにも声をかけて、来てもらったりするらしいのだけれど、そのラウンジがまたとても素敵なところで、カップル席とかもあって、ライブを聴きに来てくれたカップルを傍目に、「いい仕事したなぁ・・・間違いない!」と思うらしい。でも夜が更けて、一人の部屋に帰ると、寂しい気持ちになるのだけれど、「(自分は)愛の伝道師だろ?いい仕事したじゃないか?くじけるな!」なんて、自分を励ましているらしい。

 続いて11曲目は、クリスマスにちなんだ曲、「誰のために雪は降る」を演奏した。これは夏のライブでは、季節外れで演奏されなかった曲で、きっと今回はやってくれるだろうと楽しみにしていた曲だった。そして間奏では、メドレーで、WHAM !の"Last Christmas"をワン・コーラス挟んで歌ってくれた。そしてまた、「誰のために~」に転調して戻るという、巧みな技を聴かせてくれた。大変良く出来たメドレーだった。

 さて、ここからは一気に盛り上がった。

 12曲目はリアレンジされた、「思いがけないSITUATION」が演奏された。前回はラテン色が強いかなと思ったけど、エレピ・ソロやギターやベースのリフを聴いている限りでは、ファンク的要素もありかな?と思った。そして、崎谷さんがキーボードの前に出てきたと思ったら、「じゃあ、年の暮れ。皆、ノッてやってみるかい?!」と皆で、サビのフレーズを歌った。(ちなみにいつも自分は3度上でハモるのが好きだ)。

 「楽しくなってきたぁ?クリスマスだよ!もうおかしくならなきゃ、おかしいよ・・・恋の伝道師もおかしくなっちゃったよ・・・Have Some Fun !」と言って、元気良く曲をスタート。段々会場の雰囲気も温まってきて、サビでは皆でフリを踊った。

 続いても元気で明るいお約束の定番曲、「KISSの花束」。

 「早いもので次の曲で、最後の曲になりました。最後の曲は、僕がかつてプロデュースした作品を、今年のバージョンに作り変えました。さぁ!最後の曲、カモン!」と、スタートしたダンス・チューンは皆も記憶にある、斉藤由貴さんが、井上陽水さんの曲をカバーした「夢の中へ」。当時崎谷さんが、ハウス・アレンジした曲を、今年は、ユーロというか、テクノ・トランス的なダンス・リミックスをして披露してくれたのが、メチャクチャ、カッコ良かった。間奏では、崎谷さんがショルダー・キーボードを抱えて、ギター・ソロを決めてくれた。「♪ウフフ~ッ♪」のフレーズが頭の中で繰り返し鳴っていた。この曲が多分一番盛り上がったかもしれない・・・。

 ここで一度はステージを去った崎谷さんだけど、すぐにアンコールに応えに戻ってきた。

 アンコール1発目は、"I Wanna Dance"。ヒート・アップした会場をさらに盛り上げてくれた。間奏では再び、ショルダー・キーボードを抱えて、ステージ前面に登場。もうギター・ソロではキュイーンとチョーキングで、崎谷さんイッちゃってた。完全に昇天してた。

 拍手が鳴り止んでから、「どうもありがとう。座っていいよ」と言われて、ようやく会場も少し落ち着きを取り戻した。

 そしてアンコール2曲目をやる前に、「幸せ」にまつわるMCを挟んだ。宝くじが当たったとか、彼氏できたとか、就職、昇進してよかったとか色々な「幸せ」あるけれど、そんな幸せの中でも一番心にグッとくる、幸せの一つは、自分がへこたれた時に、本当に好きな人が傍にいて、あるがままの自分を「いいじゃない」と言ってくれたら、それ以上の幸せはないんじゃないかと、語っていた。そして演奏してくれたバラードは、郷ひろみさんに提供した「幸せにできるから」だった。

 長くて大きな拍手が鳴り止まなかった。「また会いましょう。さようなら」と言ってステージを降りるものの、今日はツアー最終日、そして東京、とあって、誰もが2回目のアンコールを期待していた。

 ステージに再度登場してくれた崎谷さんは、もう一曲、クリスマスにまつわる曲は無いかなと思って選んだ曲をこれからやるのだけれども、その曲は別れの曲で、人生長く生きていると、色々と沢山の別れを経験して、人間って悪いことばかり、鮮明に覚えていて、そればかりを数えてしまうけど、悲しみと同じくらいの幸せが実はあるんだというMCをしてくれた。

 そして今年最後に披露してくれたのは、「再会までSO LONG」だった。この曲は8分の6拍子で、多分チャペルなんかでやると雰囲気たっぷりでいい感じなんだろうなと思った。この曲をライブで聴いたのも、実に11年振りだった。

 「どうもありがとう。今年ここで皆に会えたこと、絶対に忘れません。どうもありがとう。素敵なクリスマス、そしてお正月を過ごしてください。また来年も会いましょう。どうもありがとう。大好きで~す!さようなら!」と言って、2時間にも及ぶステージが終わった。


 インターネットで調べてみたけど、崎谷さんはオリジナル曲を書いているのと、同等もしくはそれ以上の提供曲があることが分かった。いつか今回のライブのような、提供曲だけをセルフ・カバーしたアルバムを出して欲しいと思う。

 それにしても今回は、ライブの演出には欠かせない、「照明さん」がいい仕事をしていたような気がする。かなりメリハリがあって、曲の雰囲気の切り替えを曲と合わせて、うまくやっていたような気がした。
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# by august_moon | 2009-06-29 05:27 | エピソード