飯島真理 「コンサート2001 Right Now」 2001年7月12日 ON AIR EAST
2009年 06月 27日
【演奏曲目】
1. Right Now
2. More Than Yesterday
3. Give It One More Chance
4. You Don't Love Me
5. I Love You, I Don't Love You
6. 愛・おぼえていますか
7. シグナル
8. いつものパーティー
~ビデオ上映~
9. Sayonara
10. Sing For Me
11. にぎりしめたジェラシー
12. Love is a miracle
13. Free Style
14. GAMBARE !
15. Rained Again
~アンコール~
16. Take It Easy
~アンコール~
17. まりン
現在はアメリカ合衆国、ロサンゼルスに永住している彼女の来日コンサート。バンド形式のコンサートではなかったけど、ピアノ弾き語りと、サポートメンバー(キーボード兼ベース)を迎えての1時間半ほどのステージだった。
オープニングはニューアルバムのタイトルチューンである"Right Now"のピアノ弾き語りでしっとりと演奏がスタート。3曲目からサポートメンバーであるJeff Babko氏を交えて、バンド風にポップなステージに一変。
5曲目が終ってからMC。前日の大阪公演で、インターネットで発売している今回のニューアルバムをデビューさせたと報告。今持っている自分の全て、感性的にも金銭的にも全部つぎ込んで制作したので成功させたいと言っていた。彼女自身まだ世界で通用したいという夢を捨てていないので、今回のアルバムは、日本語の曲6曲、英語の曲7曲という構成。
ここ2、3年は、アメリカとかカナダとか一人でピアノでコンサートを行ってきたらしいのだけど、やっぱりアニメ経由で彼女の存在を知っている人もいて、未だに「マクロス」のお世話になっているのは複雑な気持ちだけど、全く無名よりか、「えっ、あのマクロスのミンメイ?嘘でしょ?」と言われた方が嬉しいので、ちょっと複雑ではあるけれど、ありがたく感じながらもこの曲は、他の国に行ってもかかせない曲、というわけで、随分長い間ファンも聴いてないであろう、アニメ「映画版:超時空要塞マクロス」のテーマソングであり、彼女を一躍有名にした「愛・おぼえていますか」を演奏。続いて懐かしのナンバー「シグナル」「いつものパーティー」が演奏される。「いつものパーティー」は元々デュエット曲なので、リハーサルでどうしようか悩んだ挙句、「これはみんなへのテストです。歌詞を覚えているかどうか」ということで、みんなの協力を得て、サビのパートを真里さんとファンとでデュエット。
今回のアルバムは元旦那であるJames Studerの巣を飛び立って、co-arrangerを持たない形で完成させた彼女にとって非常に大切な意味のあるアルバムであり、またギタリストにTOTOのメンバーであるSteve Lukatherが参加している。TOTOのサポートメンバーも務めたJeffには、TOTOのメンバーと彼女を結びつける役割を果たしてもらって、LA Music Awardにノミネートされなかったら、こういうこともなかっただろうと、頑張っていればいいこともあるんだって感じたことを語った。
アルバムの制作自体は、あまり辛いこともなく、久しぶりに現場に帰るという感じで、根っからのミュージシャンである彼女にとっては、幸せな状況だったと、アルバムと同時発売になったメイキングビデオからその模様の一部を上映してくれた。
また来日直前にやっていた仕事で、自分の音楽を信じてくれているファンの人に、是非映画音楽をやってほしいと頼まれ、90分ぐらいのモノクロの無声映画のサントラを弦楽四重奏で、やったことはなかったのだけど、ピアノも含めて書き上げてきたことを報告した。そしてそのサントラの中から"sayonara"をピアノで演奏。
続いて、またTOTOのメンバーがサポートして完成した曲だけど、バックにいないので一人で演奏するけど、「いつかそんなことができたらいいよね・・・Mari Iijima with TOTO・・・ちょっともう先の先の夢かな・・・コツコツコツコツと頑張ってたら夢は叶うかもね・・・だってそうやってコツコツとずっときて、やっぱり色んなものをこう手に入れてきたっていうか、届いてきた?っていうか、夢に・・・だからまだまだ・・・たまにこう、ハァ、もう疲れちゃったなぁ~っとか思いもあるんだけど、やってくしかないじゃないですか?やっていきます!」と力強く力説して、"Sing for Me"を披露。
さて、コンサートも終盤にさしかかって、リズムのバッキングが入って、再びアップテンポな曲のオンパレード。元気に"GAMBARE !"が終ったところで、「まあこういう形のなんていうの・・・近い感じで、キーボード二台でっていうコンサートもいいけど、今度はまたバンドでやりたいよね・・・。まあ、あまり高望みはせずに、ええ、こういう形でコンサートをできたことを感謝しながらですね、でもやりたいことは叶えられるように、また、うん、努力していきたいと思っていますので・・・」とMCでしめた。そして最後にピアノで"Rained Again"をしっとりと演奏。
しかしアンコールなくして、コンサートは終らない。そして彼女が再登場。「どうもありがとうございま~す。今、そうですね、ステージに立っても、家の中にいても本当になんかこう自然に無理をせずに生きていられるという私になりましたので、またエネルギーを一杯蓄積して、え~っ、爆発します・・・」と語った。
そして「今日本は二世ブームじゃない?」と、松田聖子さんの娘であるSAYAKAの話をしたかと思いきや、自分の息子であるAndyとRyanをステージに呼び、彼らがバックコーラスを務めたという"Take It Easy"を親子で元気にパフォーマンス。ギャラは払っていないけど、ゲームボーイ・アドバンスのゲームを買ってあげたそうだ。
そしてファンの熱い声援に応えて、第二アンコールに登場。「ほんとみなさんどうもありがとう。・・・ええ、どうしよう、もう一曲やる曲ないよ・・・」(会場爆笑!)。「ちょっと待って。みんなの助けが必要ですね~っ」。そしてピアノで和音を押さえる。「Dコードです・・・D、OK。まりン一緒に歌う?」。会場からは歓声が。「でもピアノのこの曲ね、弾きたくないから、みんなで斉唱する?でも伴奏してほしい?みんなで一緒に歌う?伴奏しながら一緒に歌う?なんてどんどん話が難しくなって・・・ハハ。いいやみんなで一緒にただ歌おう!全部歌う?一番だけ歌う?なんてまた質問・・・ハハハッ。オッケー、じゃあ適当に行くところまで行きましょう!」。そして会場全員で彼女自身のテーマソングである「まりン」を合唱。
ほんとに第二アンコールまでは準備してなかったようだ。「どうもありがとう。また来年来れるように応援してください。バイバ~イ!」と言い残して彼女は舞台を去った。
そして公演後、CDやビデオのグッズを買った特典として、サイン会が行われた。小学校時代からファンだった真理さんにサインを貰えて、まじかで見れて、短い会話を交わせて、上機嫌でライブを楽しんで帰ってきた自分であった。