第一アンコールではガンになっていなければ書けなかったという未発表曲、"You Are Mine"を披露。これは彼女がテレビドキュメンタリーで取り上げられた際にワンコーラスだけ流れた未発表曲であるにも関わらず、ファンのリクエスト第1位だった。客席には彼女のサウンド・プロデューサーである旦那さんの清水信之さんと一人娘の初一音ちゃんも来ていたらしい。「♪笑顔をくれてありがとう 優しさをありがとう 叱ってくれてありがとう・・・」という歌詞は、まさに闘病生活を支えた家族へのメッセージだと思った。
来日したのは、Fly To The Sky、S.E.S.、Kang-Taそして、韓国のSMAPとも言うべき、神話。多くのファンが空港までお出迎えに行くほどの熱狂ぶりだった。またSMエンタテイメントのビッグ・スターたちが、一同に会することなど滅多にないので、遥々韓国から今回のステージを観にきた熱心なファンもいたほど。
ユージンは得意の英語で挨拶。"Hello, everyone. It's very very nice to meet you all, and I'm sure that we can have a great time today, together... Let me speak some Japanese."(皆さん、こんばんは。皆さんに会えてとっても嬉しいです。今日は一緒に最高の時を過ごせると思っています。少し日本語をしゃべらせて下さい)。と、言った後に、「本当に、お久しぶりに、え~、皆さんと会えて、嬉しいです」と、これまたかわいらしい日本語を話してくれて、会場からは「すげ~っ!」と、歓声が上がるほどだった。
歌い終わり、三人で最後のキメのポーズを決めてから、最後のMC。「ありがとうございました。楽しかったですか?」と、挨拶をし、ユージンが締めようとした時、バダが「まだ、まだ。違う、違う」と、いきなり発言。バダと顔を見合わせるユージン。ユージンは「何、何、何・・・」と戸惑いを見せた。バダが韓国語で話し始め、シューがすかさず日本語に通訳してくれのは、「寂しいから、もう一回ライブ・・・」。会場からは歓声が沸き起こった。そして、「ハイ、分かりました。Are you ready ?! 私たちはreadyじゃない・・・。ハイ、すいません。・・・私たちのデビュー曲の、"I'm Your Girl"、アカペラでいきます・・・」と、なんとも嬉しいハプニング。サビのワン・コーラスだけだけど、とても美しいハーモニーを聴かせてくれた。
【演奏曲目】
1. Right Now
2. More Than Yesterday
3. Give It One More Chance
4. You Don't Love Me
5. I Love You, I Don't Love You
6. 愛・おぼえていますか
7. シグナル
8. いつものパーティー
~ビデオ上映~
9. Sayonara
10. Sing For Me
11. にぎりしめたジェラシー
12. Love is a miracle
13. Free Style
14. GAMBARE !
15. Rained Again
~アンコール~
16. Take It Easy
~アンコール~
17. まりン
今回のアルバムは元旦那であるJames Studerの巣を飛び立って、co-arrangerを持たない形で完成させた彼女にとって非常に大切な意味のあるアルバムであり、またギタリストにTOTOのメンバーであるSteve Lukatherが参加している。TOTOのサポートメンバーも務めたJeffには、TOTOのメンバーと彼女を結びつける役割を果たしてもらって、LA Music Awardにノミネートされなかったら、こういうこともなかっただろうと、頑張っていればいいこともあるんだって感じたことを語った。
続いて、またTOTOのメンバーがサポートして完成した曲だけど、バックにいないので一人で演奏するけど、「いつかそんなことができたらいいよね・・・Mari Iijima with TOTO・・・ちょっともう先の先の夢かな・・・コツコツコツコツと頑張ってたら夢は叶うかもね・・・だってそうやってコツコツとずっときて、やっぱり色んなものをこう手に入れてきたっていうか、届いてきた?っていうか、夢に・・・だからまだまだ・・・たまにこう、ハァ、もう疲れちゃったなぁ~っとか思いもあるんだけど、やってくしかないじゃないですか?やっていきます!」と力強く力説して、"Sing for Me"を披露。
そして「今日本は二世ブームじゃない?」と、松田聖子さんの娘であるSAYAKAの話をしたかと思いきや、自分の息子であるAndyとRyanをステージに呼び、彼らがバックコーラスを務めたという"Take It Easy"を親子で元気にパフォーマンス。ギャラは払っていないけど、ゲームボーイ・アドバンスのゲームを買ってあげたそうだ。
【演奏曲目】
1. Super Sonic Boom
2. Shake ! Shake !
3. Magic Eraser
4. Is There Anybody Out There ?
5. シグナル
6. Miss Sally
7. Sunset
8. Stop Keeping in Touch
9. Well you needn't
10. Love is coming back
11. Mr. Groovy
12. ガラスのダーリン
13. Forever Cheer Girl
14. Come on !
15. Secret Time
16. GAMBARE !
【演奏曲目】
1. 愛の時差 (Difference in Time)
2. さよならも言わずに
3. あじさい
4. 6月、絵と君と
5. WITH
6. もう一度夜をとめて
7. 与えられた砂時計
8. 銀河の丘
9. I can't make you love me
10. 不安定な月
11. You'll miss me
12. 終わらないTango
13. THIS TIME
14. THE RIGHT BEAT
15. 栄プリンス通りMISONIKOMIX
16. I Wanna Dance
~アンコール~
17. Melody
18. Love is... beautiful
~ダブルアンコール~
19. KISSの花束
個人的には1992年の"LADY IN LOVE"ツアー以来、実に9年ぶりに崎谷さんの姿を拝見できることになった。昨年偶然にもCDショップで、"Love is... beautiful"のシングルを見つけていなかったら、崎谷さんが今も音楽活動を続けていることは知りえなかった。
ここで2回目のMC。「WITHなんかも、もうなんか、CDみたい?そうでもない?あの~っ、今日打ち込んでいる、このバックで流れている音はですね、今日のために僕が用意したものなんですけども、え~っ、昔のCDを聴き返して、自分でコピーして作ったんです。ですから僕が弾いているこのキーボードはちゃんと弾いてますからね」。(会場から爆笑)。「カラオケじゃないですから。ねぇ。よく出来たカラオケみたいな・・・。結構色々、もう今5曲弾いただけでも色んな音を弾いてたんですけども、たぶんどの音を弾いているのかいないのかってのは、なかなか分かりづらいかなというのが、僕、とっても残念なんですけども、一応、自分でバックの音を作るにあたって、コーラスも入れてきて、(ファルセットで)♪I wanna be with you~♪なんてやってましたけど、それが近所にちょっともれてなんか、「あの部屋には幽霊がいる」・・・なんかもう特報王国に出そうな感じですけども・・・」と、裏話をしてくれた。
続けざまに細かいシンセ・ベースのフレーズが心地よい"THIS TIME"のイントロが始まった。「みんなこの曲知ってるか~い?!」と叫んでは、ブラスのフレーズを弾き始めた。途中歌詞を忘れてしまうところがあったけれど、そこは熱烈なファンによって、助けられた部分があった。そして間奏のギター・ソロの部分では、ステージ・ピアノの上に用意してあった、ショルダー・キーボードをしょって、前に出てきては、頭の上で弾くなどの曲芸プレーを披露しては、「柄にもないだろう?」と言っては、はにかんでいた。そして曲はそのままメドレーで"THE RIGHT BEAT"へと入った。